2010 Fiscal Year Annual Research Report
実践的アルカロイド合成法としての新規ワンポット不斉アザ環化反応の開発と展開
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
22106541
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
勝村 成雄 関西学院大学, 理工学部, 教授 (70047364)
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Keywords | 反応集積化合成法 / ワンポット3成分連結反応 / 不斉アザ環化反応 / アルカロイド不斉合成 / Hippodamine / Guetterdine / N-スルホニルジエンアミド / Pd触媒不斉環状反応 |
Research Abstract |
本研究では、様々なアルカロイドの構造単位として又ファーマコアーとして注目を集めている、多置換ピペリジンおよび多置換2-ピペリジノンの新たな反応集積化合成法の開発を目的としている。すなわち、種々の合成シントンの触媒的カップリングによりアザトリエンおよびその等価体を得、それに続く6π-アザ環化反応を逐次的およびタンデム的にワンポットで行なうことにより、目的とするピペリジン-キラルブロックを合成し、次いでそれらを用いて生物活性アルカロイドを効率よく合成するというものである。これまでに、1.キラルなシス-アミノインダノール誘導体を用いた三成分連結タンデムワンポット不斉アザ電子環状反応を開発しているが、この集積化合成法をアルカロイド合成のための一般的合成戦略として確立することを目的とし、今回、テントウムシの防御物質であるアザフェナレン骨格を持つHippodamineおよびインドールアルカロイドGuetterdineの立体化学を制御した初の不斉全合成を達成した。一方、先の合成法ではキラル窒素源は回収できずリサイクルできない。そこで、2.アザトリエンのC=N結合をアミドの特性に求め、Pd触媒による変形アザトリエンの活性化を検討した。すなわち、3位にエトキシカルボニル基を持つN-スルポニルジエンアミド化合物のPd触媒による環化反応を検討した結果、2座配位子を用いることにより6-エンド環化が進行し、2-ピペリジノンが得られることを発見した。さらに、配位子としてキラルBINAPを用いると86%収率、81%エナンチオ選択性で目的物が得られることを発見した。これは、初めての触媒的不斉6π-アザ電子環状反応の可能性を有し、大いに注目される。
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Research Products
(23 results)