2010 Fiscal Year Annual Research Report
集積アルキニル化による機能性芳香族アセチレンの高効率合成
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
22106543
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
豊田 真司 岡山理科大学, 理学部, 教授 (80207646)
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Keywords | アルキニル化 / アントラセン / 二重脱離反応 / ワンショット法 / クロスカップリング反応 / 時空間集積反応 / 蛍光性物質 |
Research Abstract |
新しい機能性物質を創成するために,芳香環とくにアントラセンへのアルキニル化および関連反応を集積して,機能性共役系化合物の実践的合成法の開発を行った。アントラセンへの位置選択的アルキニル化をモデルとして,ワンポットおよびワンショット法を用いた時間・空間反応集積を実現するために反応条件を最適化した.まず,発光性機能が期待される非対称置換9, 10-ビス(フェニルエチニル)アントラセン誘導体を行った.10-ブロモ-9-アントラアルデヒドとベンジルスルホン誘導体を用いてワンショット法(時空間集積)で二重脱離反応を行い,続いてフェニルエチン誘導体とのSonogashira反応により2つめのエチニル基を導入することにより,目的化合物が簡便な操作で得られた.これらの反応をさらに組み合わせて,9, 10-ビス(フェニルエチニル)アントラセンを基本構造にもつオリゴマーの合成に成功した.また,2-クロロアントラキノンまたはアントロンから出発して,金属アセチリドの付加反応とKumada-Tamao-Corriuカップリング反応を順次行い,シリルエチニル基を2つまたは3つもつアントラセン誘導体を合成した.クロスカップリング反応において配位子としてP^tBu_3を用いると,塩化物も比較的容易にエチニル化された.脱シリル化の条件検討およびカップリングによるジアセチレン誘導体の合成も行った.これらの新規多エチニル化合物の構造と分光学的性質を調べ,とくに蛍光性物質としての機能を評価した.
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Research Products
(14 results)