2010 Fiscal Year Annual Research Report
分子エレクトロニクスに資する電極作製技術と機能分子接合
Publicly Offered Research
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
22108502
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中川 勝 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (10293052)
|
Keywords | 微細加工 / 高分子構造・物性 / ナノ材料 |
Research Abstract |
本研究課題では、分子エレクトロニクス研究に必須とされているナノギャップ電極基板を汎用に利用できるようにすることを目指し、ナノギャップ電極基板の作製プロセスと材料を検討した。特に、電子線リソグラフィ(EBリソ)で得られたマスターモールドを用いてレジストパターンを繰り返し接触造形できるナノインプリントリソグラフィ法による作製プロセスの検討を進めた。ネガ型レジストを使用したEBリソと反応性イオンドライエッチングにより、mm角の接続端子部、100nmのギャップを有する200nmのリード線部からなるシリコンモールドを作製した。離型層を修飾したモールドを用い、光反応性単分子膜の使用を特徴とする独自に開発した界面化学結合型熱ナノインプリントリソグラフィ法により、レジスト層のポリスチレン薄膜の成型条件を検討した。異なるパターン形状を含み、かつ、mmスケールの凸部を有するモールドを使用する場合、加熱成型時のレジスト高分子の移動が不均一に起こりやすいことが明らかとなった。レジスト薄膜の成型形状を簡便に確認するために、蛍光色素を添加した蛍光レジストを開発し、蛍光像観察によりパターン形状を非破壊かつ高領域で検査できるようになり、レジストパターン凹部の残膜の膜厚を蛍光強度から推定できることがわかった。その結果、酸素ドライエッチングによる残膜除去時間の最適化が行え、設計形状とほぼ同じであるレジスト膜パターンの形成に成功した。金薄膜基板上に形成させたレジストパターンを用いて、電解めっきにより100nmのギャップを有する金の電極基板の作製に成功した。熱ナノインプリント法で汎用なポリメタクリル酸メチルと本研究のポリスチレンを比較した結果、ポリスチレンが金電解析出のレジスト材料として形状正確性に優れていることを明らかにした。
|
Research Products
(4 results)