2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヘムタンパク質階層プログラミングによる機能性デバイスの創製
Publicly Offered Research
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
22108518
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小野田 晃 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60366424)
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Keywords | タンパク質集合体 / ヘムタンパク質 / タンパク質階層プログラミング / バイオデバイス / 電子移動 / 光電変換 |
Research Abstract |
本研究では、電子移動・触媒・センサー機能を有するヘムタンパク質をターゲットとして、プログラム化されたヘムタンパク質階層構造を電極基板上へ構築し生体分子デバイスの創製をめざしている。ヘムタンパク質超分子からなる集合体を用いて、ヘムタンパク質が基板表面に階層化したメゾスコピック界面を精密構築し、その機能を明らかにする。 ヘムタンパク質のヘム-タンパク質マトリクス相互作用により、自律凝集的に階層化したタンパク質集合構造を組み上げることが可能である。本年度は、この系に対して、光電変換の特性を組み込むために、亜鉛プロトポルフィリン(ZnPP)を含むタンパク質階層構造の構築を行った。電子伝達タンパク質シトクロムb_<562>の表面にZnPPを結合したタンパク質をユニットとして亜鉛置換型のタンパク質集合体を調製した。一方で、ZnPPを金電極の表面の単分子膜状にアミド結合を介して修飾後に、タンパク質集合体を電極上にタンパク質とZnPPの相互作用を利用して固定化した。このタンパク質メゾスコピック界面の構造を詳細に調べると同時に、光電変換特性の検討を行った。まず、QCM、交流インピーダンス測定により、ZnPP修飾基板上にタンパク質オリゴマーを積層できていることを確認した。このタンパク質階層化電極の光照射時のカソード電流を調べたところ、積層化によって光電流量が13nA・cm^<-2>から60nA・cm^<-2>に大幅に増加しており、タンパク質階層プログラミングにより電極界面特性の機能向上を達成した。
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Research Products
(28 results)