2010 Fiscal Year Annual Research Report
精子ナビゲーション戦略の解析法開発とメカニズム解明
Publicly Offered Research
Project Area | Elucidation of Common Mechanisms for Allogeneic Authentication in Animals and Plants |
Project/Area Number |
22112508
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
広橋 教貴 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 非常勤講師 (90376997)
|
Keywords | 精子先体反応 / 精子走化性 / イメージング / 受精 / 開口分泌 / 透明帯 |
Research Abstract |
動植物共通に存在する重要な配偶子認識システムの1つは、精子または花粉管の卵への誘導である。卵(母)細胞あるいは周辺体細胞が発散する誘引物質の化学勾配を感知して雄性配偶子は移動の方向を決定する(走化性と呼ぶ)。ほ乳類など体内受精システムの走化性研究は、精子受容体や走化性因子の同定が盛んに行われている反面、生体内において走化性の存在を示す証拠はほとんどなく、たとえ走化性があるとしても、どのような仕組みで鞭毛運動に方向性を与えているかその理論さえ存在しないのが現状である。そこでまず、ほ乳類卵(母)細胞から遊離する精子誘引物質を感度よく検知するための新規走化性チャンバーの開発を行った。走化性物質と精子がそれぞれ含まれるマイクロウェルを毛細キャピラリー管で連結し、そのガラス管を遊泳する精子を録画し、時間頻度、運動速度、先体反応の有無を分析した。この新規走化性チャンバーの特徴はキャピラリー管を最大3本整列することができ、対照実験との比較によって走化性による精子誘引とそれ以外の誘引(ケモキネシスと蓄積)とを見分けることができる点である。その結果、キャパシテーション後の精子は、卵母細胞の入ったウェルに連結したキャピラリー管に有意に侵入することを見いだした。
|
Research Products
(6 results)