2011 Fiscal Year Annual Research Report
サツマイモ野生種の自家不和合性における自他認識分子機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Elucidation of Common Mechanisms for Allogeneic Authentication in Animals and Plants |
Project/Area Number |
22112513
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
土屋 亨 三重大学, 生命科学研究支援センター, 准教授 (30293806)
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Keywords | サツマイモ野生種 / 自家不和合性 / 自他認識機構 |
Research Abstract |
サツマイモ野生種(Ipomoea trifida)は、アブラナ科植物(Brassica)と同様の胞子体型自家不和合性(SSI)を示す。申請者らのこれまでの研究により、S候補遺伝子AB2(雄側)、SE2,SEA(雌側)を見出した。これらの成果を元に、本年度は、(1)サツマイモ野生種の新規S遺伝子座の単離と配列解析、(2)雄側S候補遺伝子産物AB2の完全長タンパク質の大腸菌体内合成、AB2ペプチドのデザインと合成、(3)AB2ペプチドを用いたバイオアッセイ系による雄側S遺伝子の決定を行った。 (1)サツマイモ野生種の新規S遺伝子座の単離と配列解析 各S遺伝子型におけるS候補遺伝子の存在と発現の検討を行った結果、Sc系統においてのみAB2とSEAが重複して存在しており、SEAに関しては菊における異所的発現が確認された。 (2)雄側S候補遺伝子産物S_1-AB2の完全長タンパク質の合成、S_1-AB2ペプチドのデザインと合成 大腸菌体内における雄側S候補遺伝子産物S_1-AB2の合成を試みたところ、シグナルペプチドを付加した場合にのみ若干の発現誘導が確認されたが、成熟S_1-AB2タンパク質の合成はできなかった。そこで、成熟AB2タンパク質の配列を6つのブロックに分けて、各ペプチドの合成を行った。 (3)S_1-AB2ペプチドを用いたバイオアッセイ系による雄側S遺伝子の決定 上記S_1-AB2の各ペプチドの水溶液を調製し、S_1柱頭に前処理した後に行った和合・不和合組み合わせの交配において、本来和合反応を示す他家の花粉をも拒絶し自家不和合性反応が成立した。このことから、AB2がS遺伝子産物であると決定した。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Sexual reproduction is the default mode in apomictic Hieracium sub-genus Pilosella where two dominant loci function to enable apomixes2011
Author(s)
Koltunow A., Johnson S., Rodrigues J., Okada T., Yingkao H., Tsuchiya T., Wilson S., Fletcher P., Ito K., Suzuki G., Mukai Y., Fehrer J., Bicknell R.
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Journal Title
Plant Journal
Volume: 66
Pages: 890-902
DOI
Peer Reviewed
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