2010 Fiscal Year Annual Research Report
マラリア原虫配偶子認識・膜融合機構の解明とその普遍性の検証
Publicly Offered Research
Project Area | Elucidation of Common Mechanisms for Allogeneic Authentication in Animals and Plants |
Project/Area Number |
22112519
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平井 誠 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50326849)
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Keywords | マラリア原虫 / 受精 / GCS1 |
Research Abstract |
本年度は、GCS1タンパク部分欠損ネズミマラリア原虫株を複数種類作製し、それらの受精能を精査することにより、GCS1タンパクの「受精に必須な領域、および必須ではない領域」を調べた。 GCS1は細胞外領域:膜貫通領域:細胞内領域の3つの領域から構成されている。各種GCS1部分欠損原虫株の受精能を調べた結果、1)細胞内領域は受精には一切必要ないこと。2)膜貫通領域は必須であること、3)細胞外領域のsignal peptideは必須であること、4)細胞外領域のほとんどの領域は欠損することで受精能が著しく低下すること、を明らかにした。つまり、GCS1は細胞膜に結合した状態で膜の外側に存在することが必須であることを明らかにした。ところで、植物アラビドプシスGCS1について同様の研究をアメリカのグループが行い論文を報告しているが(Wong et al.,PLoS Genetics, 2010)、彼らは「細胞内領域は受精に必須である」ことを主張し、マラリア原虫GCS1を用いた我々の研究結果と異なっていた。そこで、我々のグループは独自に同様な実験をアラビドプシスを用いて行ったところ、アラビドプシスGCS1の細胞内領域は受精に一切必要ない結果を得た。このことは、マラリア原虫と植物という全く異なる生物において、類似した作用機構類を通してGCS1がこれら生物の受精を制御していることを示唆する。(Mori et al.,PLoS One, 2010).さらなる動植物に共通した新規受精因子探索を、本学術領域研究グループ員との共同研究により推進している。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Development of experimental cerebral malaria is independent of IL-23 and IL-17.2010
Author(s)
Ishida H, Matsuzaki-Moriya C, Imai T, Yanagisawa K, Nojima Y, Suzue K, Hirai M, Iwakura Y, Yoshimura A, Hamano S, Shimokawa C, Hisaeda H.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: Vol.402
Pages: 790-795
Peer Reviewed
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