2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞分裂に関連するタンパク質NuMAの動的構造解析と制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Target recognition and expression mechanism of intrinsically disordered protein |
Project/Area Number |
22113515
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
湯澤 聡 九州大学, 医学研究院, 特任准教授 (40515029)
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Keywords | 蛋白質 / 分子認識 / 天然変性蛋白質 / NMR / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
紡錘体の形成と機能を制御するタンパク質のひとつに,NuMA (nuclear mitotic apparatus protein)がある.分裂期のNuMAは紡錘体と細胞表層とに局在する.細胞表層に局在するNuMAはパートナータンパク質LGNとともに,紡錘体極から伸びる微小管を細胞膜へとつなぎ止め,紡錘体を両極へと引っ張る力を制御している.また,LGNには別なパートナー分子Inscucuteable (mInsc)が結合し細胞極性とリンクする.NuMAとmInscのLGN結合領域には相同性は見られないが,両者はともにLGN N末端 TPRモチーフ領域に結合する.我々は,「mInsc-LGN複合体」の結晶構造解析に成功し,mInscとLGNとの相互作用に重要な残基を特定した.LGNのmlnscとの相互作用に関与する残基への変異がNuMAとの相互作用に及ぼす影響を明らかにするため,NuMAとLGN(野生型と変異体型)との相互作用をGST pull-down assayを用いて検討した.その結果,NuMAはmIsncと同様にLGN TPRドメインの凹面と相互作用している可能性が高く,NuMAとmInscとの相互作用様式は互いに異なると結論付けられた.さらに,表面プラズモン共鳴装置Biacoreを利用してLGNに対するNuMAとmInscの結合領域との解離定数Kdを見積ると,LGNとパートナー分子の親和性は,mInscで~2.4 nMでNum~27 nMだった.mInscの存在下ではNuMAとLGNとの相互作用を効果的に阻害したことから,LGN TPRドメインとの相互作用においてmInscとNuMAの間には排他的な関係があり,NuMAに優先してmInscが結合することが判明した.
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Research Products
(2 results)