2010 Fiscal Year Annual Research Report
天然変性蛋白質に関する情報の統合と解析
Publicly Offered Research
Project Area | Target recognition and expression mechanism of intrinsically disordered protein |
Project/Area Number |
22113516
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
皿井 明倫 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (20221286)
|
Keywords | 天然変性蛋白質 / 未構造領域 / 進化 / 安定性 / 相互作用 / ネットワーク |
Research Abstract |
本年度は、以下のような項目について解析を行った。 天然変性蛋白質あるいは未構造領域は、安定性などの物性、相互作用、ネットワーク、機能などにおいて構造蛋白質とは異なる特徴を持つと考えられる。そこでまず、天然変性蛋白質および蛋白質中の未構造領域の配列、構造データなどを収集した。これらのデータに基づき、さまざまな生物種のアミノ酸配列のアライメントを行い、保存部位の特定、系統解析、進化速度の解析などを行った。一方、天然変性蛋白質や未構造領域ではアミノ酸変異による安定性への影響が構造領域とは異なると考えられる。そこで、熱力学的安定性に関するデータを収集し解析を行った。この結果、両者の間には大きな違いのあることがわかった。また、配列モチーフやGene Ontologyなどのデータベースを用いた機能解析などを行い、未構造蛋白質・領域と構造蛋白質の機能的な相違を調べた。さらに、細胞の発育に不可欠な遺伝子である必須遺伝子と未構造領域との関係を調べてその機能的役割も考察した。一方、蛋白質・蛋白質や蛋白質・核酸などの相互作用において未構造領域と構造領域との比較を行った。天然変性蛋白質は、分子相互作用ネットワークにおいて相互作用数が多いハブと呼ばれる位置(ノード)を占めている場合が多いと言われている。そこで、これまでにわかっている分子相互作用ネットワークを調べ、天然変性蛋白質あるいは未構造領域を持つ蛋白質とハブとの関係を統計的に解析した。
|
Research Products
(4 results)