2010 Fiscal Year Annual Research Report
「天然」変性タンパク質による「非天然」変性タンパク質の感知・認識機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Target recognition and expression mechanism of intrinsically disordered protein |
Project/Area Number |
22113524
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岩脇 隆夫 独立行政法人理化学研究所, 中野生体膜研究室, 客員主管研究員 (50342754)
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Keywords | 小胞体ストレス / IRE1 / 異常タンパク質 |
Research Abstract |
細胞内、特に小胞体で合成されるタンパク質には、一定の割合で異常なもの、変性したものが含まれる。このような異常タンパク質を感知するセンサーとして、これまでにIRE1という小胞体膜タンパク質が同定されており、また、IRE1は近年新たな機能ドメインとして注目される「天然」変性領域を含むことが知られている.本研究では、IRE1による異常タンパク質感知の分子機構に着目し・異常タンパク質感知における天然変性領域の機能解明を進めている。 哺乳動物においては、2つのIRE1パラログ、IRE1αとIRE1βが存在する。今年度、我々はIRE1の分子動態を明らかにするために、living cellにおけるFCS(fluorescence correlation spectroscopy)解析を進めた。結果、IRE1β-GFPは、IRE1α-GFPと比べて、ストレス依存的により安定で巨大な複合体を形成することが分かった。これと一致して、蛍光観察においても、IRE1β-GFPはよりはっきりとしたドットを形成した。加えて、IRE1βのluminal domainはin vitroでanti-aggregation活性を示すこと、また、細胞においてモデル異常タンパク質と共沈してくることが分かった。これらの結果は、IRE1βはIRE1αとは異なり、直接相互結合することで異常タンパク質を感知することを意味しており、現在これらの結果をまとめて論文を投稿中である。 今後は、IRE1βと異常タンパク質との直接結合において、天然変性領域がどのような機能を担うのか、詳細な解析を進めて行く。
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Research Products
(7 results)