2011 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンカスケードが関わるC/Nバランスとソース・シンク制御機構の全容解明
Publicly Offered Research
Project Area | Comprehensive studies of plant responses to high CO2 world by an innovative consortium of ecologists and molecular biologists |
Project/Area Number |
22114501
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 淳二 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (10183120)
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Keywords | ユビキチン・プロテアソーム / 栄養素代謝 / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
計画1)ATL31を中心とした細胞内C/Nバランサーのシグナルネットワークの解明: C/N応答ユビキチンリガーゼATL31/6の標的として14-3-3タンパク質について検証を進め,14-3-3の安定性制御がC/N応答に関係することを証明した[Plant Journal 2011 ; Plant Signal. Behav. 2011]。ALT31C末領域のリン酸化に着目した研究を実施し,少なくとも4アミノ酸残基置換ATL31では正しいC/N応答が起こらないことを明らかにした。この結果,C/N応答にATL31のリン酸化が関与するとの示唆を得た。現在このリン酸化に関与するキナーゼの同定を進めている。 計画2)細胞内C/Nバランサーと器官間の代謝産物分配(ソース・シンク)制御に関する検討: C/N応答の総合的理解のため,各種オーム解析を実施している。ATL31過剰発現体(ATL31ox)と欠損変異体(atl31)を用いて,C/N変動条件下におけるリン酸化プロテオーム,メタボローム解析,14-3-3タンパク質のインタラクトーム解析,網羅的酵素解析等を実施した。 計画3)高CO2条件下における植物のC/Nバランス応答・成長制御の解析: CO2濃度調節機能を付加した人工気象器を用いて,様々な形質転換植物の高CO2応答について解析している。現在までに,通常のシロイヌナズナ野生型が高CO2生育条件下において老化の促進がみられるのに対し,ATL31過剰発現体では,それが抑制されることを明らかにした。今までの研究では,培地中の糖濃度を変化させることでC/N応答をモニターしてきたが,今後は大気中のCO2濃度を変化させることで,CO2/N応答についての解析を進める。
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Research Products
(8 results)