2011 Fiscal Year Annual Research Report
マウス胚における前後軸の起源とその決定機構
Publicly Offered Research
Project Area | Cell Community in early mammalian development |
Project/Area Number |
22116508
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高岡 勝吉 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (90551044)
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Keywords | 遺伝子 / 細胞 / 転写 / 着床 / 発生 / 体軸 / 前後軸 / 胚盤胞 |
Research Abstract |
我々ヒトやマウスといった哺乳類は、極性のない丸い受精卵から発生を開始し、極性をもった個体として産まれる。つまり、哺乳類は発生段階において極性を獲得していると考えられている。では、いつどのようにして哺乳類は極性を獲得するのだろうか? そこで、哺乳類胚が極性を獲得する機構を解明すべく、第一段階として、マウス胚において最も早期に形成される前後軸に着目した。 マウス胚の前後軸に関する研究は、遠位臓側内胚葉 (DVE, Distal Visceral Endoderm) 標識遺伝子であるHexを中心に解析が進められてきた。受精後5.5日胚の遠位端に様々な遺伝子が発現する細胞群DVEが誘導される。DVEは5.7日胚で将来の前側へ細胞移動し、前側臓側内胚葉(AVE, Anterior Visceral Eendoderm)と名称を変える。そして、胚体部分に頭部誘導シグナルを送ることで、前後軸が形成されるとされてきた。 しかし、DVE標識遺伝子の一つであるLefty1が5.5日胚以前より一部の細胞で発現を開始していることを見出し、Lefty1について詳細な細胞系譜解析とDVE細胞の遺伝的除去実験の結果、当該分野の定説であった前後軸形成モデルを覆し、①DVEは4.5日胚で形成していること、②DVEとAVEは異なる細胞系譜であること、③DVEは遅れて生じるAVEを前方へガイドしている、という新たな前後軸形成モデルを提唱するに至った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)