2010 Fiscal Year Annual Research Report
非感染性慢性炎症を招く糖脂質とリガンド分子の相互反応機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Homeostatic inflammation: Molecular basis and dysregulation |
Project/Area Number |
22117511
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古川 鋼一 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80211530)
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Keywords | グロボトリアオシルセラミド / 糖脂質 / 血管内皮 / LPS / CD77 / perilipin / リソソーム / ミクログリア |
Research Abstract |
非感染性慢性炎症が惹起される異常表現型を示した、2種の糖脂質糖鎖合成酵素遺伝子ノックアウト(KO)の炎症メカニズムの解析を行った。 第一に、GM3以外のガングリオシドをすべて欠損する、複合型KO(GM2/GD2合成酵素およびGD3合成酵素のダブルKO)における補体系の活性化とそれに惹起される小脳の炎症のメカニズムを明らかにするために、DNAミクロアレイを行い、DKOマウスで発現が亢進する遺伝子を25種同定した。この中で、Perilipin 4という遺伝子はミクログリアに限局して発現し、通常は油滴に局在することが知られているが、神経系における発現や機能の情報は全くない。発現分布の解析の結果、ミクログリアではリソソームに発現することが判明し、アポトーシスを起こしたニューロンの貪食後の消化に関わることが示唆された。現在、貪食から消化に至るプロセスでの細胞内局在と、siRNAによる機能解析を進めている。 第二には、グロボ系糖脂質を欠損するGb3/CD77合成酵素遺伝子のKOマウスにおけるLPSの毒性に対する感受性の異常の解析である。以前に、Gb3/CD77が大腸菌O157が産生するベロ毒素の唯一の受容体であることを示したが、血管内皮がその標的臓器の一つである。この血管内皮を標的とするエンドトキシンショックの本体であるLPSの毒性に対して、グロボ系糖脂質の存在が抑制的に作用することが判明した。グロボ系糖脂質のいずれかが、LPSの受容体への結合と競合する可能性を考えて、種々の糖脂質とLPS受容体との結合実験を行い、その結合特異性をほぼ証明しえた。現在、そのキネティクスの検討を行っている。
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[Journal Article] GM1/GD1b/GA1 synthase expression results in the reduced cancer phenotypes with modulation of composition and raft-localization of gangliosides in a melanoma cell line.2010
Author(s)
Dong, Y., Ikeda, K., Hamamura, K., Zhang, Q., Kondo, Y., Matsumoto, Y., Ohmi, Y., Furukawa, K., et al.
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Journal Title
Cancer Sci
Volume: 101
Pages: 2039-2047
Peer Reviewed
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[Presentation] Biological significance of glycolipids in mouse iPS cells2010
Author(s)
Hamamura, K., Hotta, H., Yamamori, K., Shibuya, H., Kondo, Y., Furukawa, K.
Organizer
第33回日本分子生物学会年会/第83回日本生化学会大会合同大会
Place of Presentation
神戸
Year and Date
2010-12-09
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