2011 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクティブロボット認識の脳メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Founding a creative society via collaboration among humans and robots |
Project/Area Number |
22118508
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
嶋田 総太郎 明治大学, 理工学部, 准教授 (70440138)
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Keywords | ミラーシステム / インタラクティブロボット / 脳活動計測 / 社会性認知 |
Research Abstract |
本研究は、研究項目1「『不気味の谷』現象におけるヒトの脳活動計測」、および研究項目2「インタラクティブロボットの認識過程」からなる。本研究では、非侵襲計測手法である近赤外分光法(NIRS)を用いてロボットを含めた他者の動作を観察しているときの脳活動を計測する。研究項目1について、本年度は人間の外見を持つCGアニメーションを用いて、運動の途中に短いポーズを挿入することで動きの不自然さを操作した実験およびデータ解析を行った。その結果、スムーズな運動よりも少し不自然な運動の方がミラーシステムの活動が強まること、しかし不自然さが増すとむしろ非活性化が起こることを見出した。これはロボット等の動作を観察しているときの脳活動とも深く関連している。この成果は国際会議や国際ジャーナル誌にて発表を行い好意的な評価を得ている。また研究項目2については、他者のインタラクティブな動作が脳活動に与える影響を調べるため、アイコンタクトおよび他者動作観察時の脳活動を調べた。既存研究で多く用いられるモニタ上での映像刺激提示ではなく、本研究ではNIRSの利点を生かして実際に目の前に存在する他者とのアイコンタクトの影響を調べた。その結果、アイコンタクト時よりも視線を逸らされたときのほうが上側頭溝(STS)と呼ばれる領域の活動が上昇することがわかった。また、モニタとカメラ2台ずつを相互に接続したTV電話のような環境を構築し、お互いの動作を見ているときのミラーシステムの反応を調べた。その結果、ビデオ映像よりもライブで接続している映像を見ているときのほうがミラーシステムの活動が大きいこと、映像が若干遅延した場合にはその活動が弱まることを見出した。これらはロボットとの実世界インタラクションにおけるヒトの脳活動を理解する上で重要な知見であり、今後のロボット開発への応用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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