2011 Fiscal Year Annual Research Report
行動指令の動的生成機構としての前頭葉興奮性・抑制性神経細胞の機能分化と相互作用
Publicly Offered Research
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
22120504
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂本 一寛 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (80261569)
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Keywords | 前頭前野 / 背側運動前野 / 迷路課題 / 発火ゆらぎ / 分岐 / 並列な運動準備 / 履歴 / 予測誤差 |
Research Abstract |
平成23年度は、主に以下の二点につき研究を推進した。 まず、迷路ゲーム遂行中のサル前頭前野・背側運動前野の活動を解析した。前頭前野の神経活動については、前年度につづき、迷路のゴール表現の遷移前に見られる発火ゆらぎの解析を並行して解析した。その結果、サドル・ノード分岐、熊手型分岐、ホップ分岐のいずれでも発火ゆらぎは見られることが明らかとなった。また、そのようなゴール表現の自発的な変化を神経回路のアトラクタ再構成によってモデル化した。一方、背側運動前野の神経活動は、行う可能性のある行動を並列多重に表現していることが昨年度の結果より明らかとなったが、それらは、カーソルの方向やカーソルの経路など認知的なものであり、腕の動きなど運動に直接関わるものは少ないことが明らかとなった。 一方、眼球運動探索課題遂行中の補足眼野の神経活動を解析した。眼球運動探索課題では、眼前の4つのターゲットのうち、1つを固視すると報酬が得られる。また、ある試行ブロック内では、隣り合う2つのターゲットが交互に報酬ターゲットとなる。補足眼野の神経活動は、眼球運動の方向などは符合化していないが、むしろ、眼球運動の結果に対する予想やその結果との差異を符合化しているものが多い。他の領野と異なり、報酬期待との差を符号化しているだけではなく、失敗予想との差も符号化している細胞が相当数存在することが補足眼野の特徴である。
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Research Products
(10 results)