2010 Fiscal Year Annual Research Report
Rae1-Nup98の準安定状態複合体間の相互作用解析に関する探索
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
22121506
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
WONG W・R 金沢大学, フロンティアサイエンス機構, 特任准教授 (30464035)
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Keywords | NPC / Rae1 / Nup98 / 有糸分裂期 / 紡錘体 / 物質輸送 / 染色体不安定性 / 異数化 |
Research Abstract |
核膜孔複合体(NPC)は、核-細胞質間でのタンパク質、RNA等の選択的物質輸送を制御している。30種類以上あるNPCタンパク質の一つRae1(RNA export factor1)は、Nup98と共にRNAを輸送することが知られている。一方、研究代表者は最近、Rae1がNuMA及びSMC1と相互作用することを見出し、この相互作用の変化が多くの癌で見いだされる染色体の異数化・多極紡錘体を引き起こすことを発見した。そこで、Rae1-Nup98の細胞質-核間輸送、及び有糸分裂期中の詳細な機能を理解するため、平成22年度は以下の解析を行った。 目標1:有糸分裂期のキネトコア及び紡錘体上のRae1-Nup98複合体の機能解析 急性骨髄性白血病(AML)におけるNup98遺伝子の転座では、Rae1、HDAC1、及びp300との結合部位を含むNup98N末端と他の遺伝子でキメラタンパク質を形成することに我々は注目した。ヒト子宮頚癌細胞株HeLa内のNup98をRNAiによってノックダウンしたところ、染色体分離異常が起こり、Rae1発現量が減少したが、HDAC1には変化がなかった。次にNup98-HoxA9発現プラスミドをヒト白血病細胞KG1に導入すると、Rae1の発現量が低下し、局在も変化した。驚いたことに、Nup98-HoxA9トランスジェニックマウス、及びNup98-HoxA9 AML患者においても、Rae1の発現量が低下していたことから、Rae1がNup98を介した白血病発症に関与することが示唆された(Funasaka et al Cell Cycle 2011)。 目標2:Rae1-Nup98複合体のNMR、及び、X線結晶構造解析による生化学及び構造解析 2-1)タンパク質の発現、精製及び複合体形成:Hisタグ融合Rae1を昆虫細胞Sf9細胞で発現させることに成功した。現在、His-Rae1のAKTA Exploreでの精製条件を検討中である。
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[Journal Article] RNA Export factor RAE1 contributes to NUP98-HOXA9-mediated leukemogenesis.2011
Author(s)
Funasaka T, Nakano H, Wu Y, Hashizume C, Gu L, Nakamura T, Wang W, Zhou P, Moore M, Sato H, Wong RW
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Journal Title
Cell Cycle
Volume: (accepted)
Peer Reviewed
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