2011 Fiscal Year Annual Research Report
Rae1-Nup98の準安定状態複合体間の相互作用解析に関する探索
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
22121506
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
WONG WR 金沢大学, フロンティアサイエンス機構, 特任准教授 (30464035)
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Keywords | 核膜孔複合体 / Rae1 / Nup98 / 有糸分裂期 / NuMA / 紡錘体 / 物質輸送 / 異数化 |
Research Abstract |
核膜孔複合体(NPC)は、核-細胞質間でのタンパク質、RNA等の選択的物質輸送を制御している(橋爪ら 生化学 2011)。30種類以上あるNPCタンパク質の一つRae1(RNA export factorl)は、Nup98と共にRNAを輸送することが知られている。最近の研究ではいくつかのヌクレオポリンの中には紡錘体形成、及び、有糸分裂後期開始に影響を与え、細胞の癌化に関与するものがあることが明らかになってきた(Funasaka and Wong, Cancer Metasta Rev 2011; Nakano et al., Cell Cycle 2011)。一方、研究代表者は最近、Rae1がNuMA及びSMC1と相互作用することを見出し、この相互作用の変化が多くの癌で見いだされる染色体の異数化・多極紡錘体を引き起こすことを発見した。そこで本研究課題では、Rae1-Nup98の細胞質-核間輸送、及び有糸分裂期中の詳細な機能を分子細胞生物学、及び、構造生物学の両側面から理解することを目的とした。 当該年度は、急性骨髄性白血病(AML)細胞中の染色体転座に多くみられるキメラタンパク質Nup98/HoxA9を解析した。通常Nup98は、間期では核膜孔に、有糸分裂期では紡錘体に局在するが、キメラタンパク質Nup98/HoxA9は、間期では核内に、有糸分裂期では染色体上に局在が変化していた。これらのデータをまとめ論文を発表した(Funasaka et. al., Cell Cycle 2011)。また、核膜孔複合体の構造と機能についての総説を生化学に(橋爪ら 生化学 2011)、ヌクレオポリンの一つNup88についての総説を生体の科学にて発表した(橋爪ら 生体の科学2011)。さらに、AKTAタンパク質精製装置を用いて高純度のRae1タンパク質を精製することに成功することができた。
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[Journal Article] RNA export factor RAE1 contributes to NUP98-HOXA9-mediated leukemogenesis2011
Author(s)
Funasaka T, Nakano H, Wu Y, Hashizume C, Gu L, Nakamura T, Wang W, Zhou P, Moore M, Sato H, Wong RW
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Journal Title
Cell Cycle
Volume: 10
Pages: 1456-1467
DOI
Peer Reviewed
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