2010 Fiscal Year Annual Research Report
単一細胞内セカンドメッセンジャー代謝動態のリアルタイム計測
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
22121510
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森井 孝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (90222348)
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Keywords | セカンドメッセンジャー / イノシトールポリリン酸 / センサー / リセプター / PHドメイン |
Research Abstract |
細胞内シグナル伝達を担う特定のイノシトールポリリン酸類の細胞内濃度変化を蛍光により計測するバイオセンサーを構築し、単一細胞において以下の研究を行うことを目的とする。 (1) 細胞内での発現が可能なバイオセンサーによりイノシトールポリリン酸類濃度変化を計測 (2) 種類の異なるイノシトールポリリン酸濃度変化を単一細胞内で同時計測 平成22年度は、イノシトールリン酸類に対するリセプターとしてPHドメインを用い、以下の2つの方法で細胞内IP_4およびIP_5センサーを構築した。 (1) cpGFPを融合したGRP1-PHドメインの設計:IP_4との特異的な結合に依存して構造がわずかながら変化することがX線結晶構造解析から明らかになっているGRP1-PHドメインを用いてスプリットPHドメインを作製した。タンパク質分子設計支援ソフトを用いて、タンパク質構造情報に基づきcpGFPのPHドメインへの融合可能な位置及びIP_4の結合により構造変化する領域を評価し、PHドメインの構造変化の大きなループ部位でPHドメインを分割(スプリットPHドメイン)した。融合する位置及びリンカー長を変え、cpGFPを挿入することにより、スプリットPHドメインに蛍光タンパク質を融合させIP_4の結合に従って蛍光が変化する、細胞内で発現可能なセンサーを構築した。 (2) in vitroにおけるGRP1-PH-IP_4センサーの蛍光特性評価cpGFPを融合したスプリットPHドメインの大腸菌発現系の確立 リガンド結合部位を様々に変異させたGRP1-PHドメインを発現させた大腸菌破砕液を用いて、GRP1-PHドメインのIP_4に対する蛍光挙動および、IP_3、IP_5、IP_6に対する選択性を評価した。これにより、IP_4およびIP_5の濃度変化に応答する蛍光センサーを得た。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Structural Aspects for the Recognition of ATP by Ribonucleopeptide Receptors.2011
Author(s)
Nakano, S., Mashima, T., Matsugami, A., Inoue, M., Katahira, M., Morii, T.
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc.
Volume: 133
Pages: 4567-79
Peer Reviewed
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[Journal Article] An in vitro fluorescent sensor reveals intracellular Ins(1,3,4,5)P_4 dynamics in single cells.2010
Author(s)
Sakaguchi, R., Tainaka, K., Shimada, N., Nakano, S., Inoue, M., Kiyonaka, S., Mori, Y., Morii, T.
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Journal Title
Angew.Chem.Int.Ed.
Volume: 49
Pages: 2150-2153
Peer Reviewed
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