2023 Fiscal Year Annual Research Report
Emergence of quantim liquid crystal property in rare earth compounds and devil's staircase transition
Publicly Offered Research
Project Area | Physical Properties of Quantum Liquid Crystals |
Project/Area Number |
22H04483
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
黒田 健太 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (00774001)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 反強磁性 / 相転移 / 光電子分光 / 近藤効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
希土類化合物 CeSb が示す「悪魔の階段」と呼ばれる相転移現象の機構に注目した研究を行った。この相転移の特徴として,長周期の反強磁性秩序が微小な温度変化で逐次的に変化するだけでなく,Ce 4f 結晶場軌道が立方晶から正方晶へ変化する異方的な軌道秩序を示す。この機構解明へアプローチする本研究独自の手法として,CeSb の系統物質である CeAs/CeBi の比較を行う観点で研究を進めてきた。CeX (X: P, As, Sb, Bi) は全て低温で反強磁性秩序を示すが, なぜか周期表のプニクトゲンで中途半端な位置にある Sb を含む CeSbだけで「悪魔の階段」が発現する 。さらに, CeSb/CeBi の結晶場は TN 以下で正方晶を示す一方で, CeP/CeAsは立方晶のまま反強磁性へ転移するため, CeAs/CeSb では異なる対称性が拮抗する境界近傍にあり「悪魔の階段」を導く機構の鍵となると言える。本研究では,角度分解光電子分光,レーザーラマン分光,非弾性X線散乱分光を行い, CeAs/CeSb/CeBiを多自由度の視点(遍歴電子,4f 結晶場軌道,フォノン)から精密に調べた。その結果,最も顕著な違いが電子・フォノン結合にあることを発見した。CeAsだけで観測されたフォノン分散の温度変化は,CeAs で電子・フォノン結合が低温で発達することを示しており,CeAsは CeSb/CeBi に比べてキャリア数が少なく遮蔽効果が弱くなる結果として,伝導電子・フォノンの結合が低温で発達していると説明できる。したがって, CeAs/CeSb/CeBiの背後にある電子相関機構の違いにはキャリア数が重要な要素になっていることが,これら系統的実験で明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] マイクロ集光レーザーSARPESによる 反強磁性体NdBiのスピンテクスチャの直接観測2024
Author(s)
山本 理香子, 西岡 幸美, 出浦 主雅, 岩田 拓万 高佐 永遠, 本山 建, 有田 将司, 出田 真一郎, 島田 賢也 木村 昭夫, 宮本 幸治, 奥田 太一 ,鬼丸 孝博, 黒田 健太
Organizer
第37回日本放射光学会年会
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[Presentation] Direct observation of spin-split electronic structures in antiferromagnet NdBi by micro-focused laser SARPES2024
Author(s)
Rikako Yamamoto, Y. Nishioka, K. Ideura, T. Iwata, T. Kosa, T. Motoyama, M. Arita, S. Ideta, K. Shimada, A. Akio, K. Miyamoto, T. Okuda ,T. Onimaru, K. Kuroda
Organizer
The DPG march meeting 2024
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[Presentation] 新規励起子絶縁体候補物質GdGaIへのK蒸着で次元性が変化する電子構造の角度分解光電子分光観察2024
Author(s)
合戸洸平, 大熊隆太郎, 藤澤唯太, 友田七海, 岩田拓万, 有田将司, Yuyang Dong, 川口海周, 森亮, 黒田健太, 岡田佳憲, 近藤猛
Organizer
日本物理学会 2024年春季大会
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[Presentation] Electronic structure of Van der Waals ferromagnet Fe5-xGeTe2 revealed by ARPES2024
Author(s)
S. Huh, K. Kawaguchi, K. Kuroda, B, M. Haze, Y. Hasegawa, B. R. M. Smith, Y. Yamagami, C. H. Hsu, E, H. J. Shin, Y. J. Choi, H. Makoto, D. Lu, Y. Dong, K. Aido, A. Harasawa, Y. Okada, T. Kondo
Organizer
日本物理学会 2024年春季大会
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[Presentation] 軟 X 線 ARPES と3次元光電子強度解析を用いた RAlSi (R : Ce, Nd) におけるワイル分散の決定2023
Author(s)
森田雄晴 , 中西楓恋, 岩田拓万, 大和田清貴, 西岡幸美, 高佐永遠, M. Nurmamat, 山神光平, 山田武見, 木村昭夫, 谷田博司, 黒田健太
Organizer
日本物理学会 第78回年次大会
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[Presentation] 軟X線ARPESを用いたフルホイスラー合金Co2FeSiの 3次元バンド構造の観測2023
Author(s)
中西楓恋, 西岡幸美, 岩田拓万, 森田雄晴, 黒田健太,山神光平, ヌルママトムニサ, 牛尾奨吾, 河野嵩,梅津理恵, 木村昭夫
Organizer
日本物理学会第78回年次大会・秋季大会
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[Presentation] スピン角度分解光電子分光実験によるFe4N薄膜の電子状態の解明2023
Author(s)
中西楓恋, 大和田清貴, 黒田健太, 角田一樹, 宮本幸治, 奥田太一, 佐藤仁 , 磯上慎二, 増田啓介, 桜庭裕弥, 木村昭夫
Organizer
第47回日本磁気学会学術講演
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[Presentation] 遷移金属ダイカルコゲナイド1T-TiS2における角度分解光電子分光スペクトルの励起光エネルギー・偏光依存性2023
Author(s)
田中宏明, 岡崎尚太, 福島優斗, 川口海周, 原沢あゆみ, 飯盛拓嗣, 小森文夫, 有田将司, 森亮, 黒田健太, 笹川崇男, 近藤猛
Organizer
日本物理学会 78 回年次大会
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