2023 Fiscal Year Annual Research Report
精密元素配合によるサブナノ機能コアの開拓
Publicly Offered Research
Project Area | New Materials Science on Nanoscale Structures and Functions of Crystal Defect Cores |
Project/Area Number |
22H04507
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神戸 徹也 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00733495)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 金属クラスター / 精密無機合成 / 鋳型高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、秩序だった周期構造である結晶とは異なる金属構造をサブナノサイズの粒子として化学的に合成する。そして、合成した金属粒子の物性や機能の解明により、バルクやナノ粒子とは異なる機能を開拓する。本課題を遂行するにあたり、デンドリマーなどの分子鋳型を用いた原子数制御法を発展させた。これは高分子に金属塩を精密に錯形成させる手法であり、鋳型の設計により1原子を制御できる精密集積法を開発した。また合成したクラスターの構造を規定するための配位子保護も検討した。 スズクラスターへの鉄1原子の配合手法を見出した。この1原子配合したクラスターは近赤外領域で発光することが明らかとなった。また、この精密元素配合手法を発展させることで、白金とガリウムとの集積順の入れ替えに成功し、様々な比率でのPt/Ga合金粒子の合成に成功した。得られたクラスターの構造を電子顕微鏡により観察し、1原子の違いによりクラスターの構造が劇的に変化することを見出した。また、合成した合金サブナノ粒子の機能評価を系統的に行うための、高密度での担持安定化手法も開発した。こうした原子数の制御に加え、配位子の導入手法も開拓し、サブナノ粒子の配位子による構造規定手法を見出した。 高密度での担持安定化手法の開発により、サブナノ粒子の触媒機能を解明した。これまでの鋳型合成したサブナノ粒子の担持では金属量が少なく、電気化学的な基質酸化反応の活性は定量が困難であった。新たに開発した高密度の担持手法により、サブナノ粒子のアルコールに対する酸化触媒活性の評価が可能となった。また、白金とガリウムの合金クラスターの機能解明も検討し、特定の配合比において低温でCOの酸素酸化反応が進行することを見出した。 このように本研究では原子数や構造を規定した様々な機能材料の開拓を行い、物性と機能を明らかにした。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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