2022 Fiscal Year Annual Research Report
水圏機能材料の内部で発生する力を可視化する超分子メカノフォアの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Aquatic Functional Materials: Creation of New Materials Science for Environment-Friendly and Active Functions |
Project/Area Number |
22H04531
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
相良 剛光 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (60767292)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | メカノフォア / 超分子 / シクロファン / 刺激応答性発光材料 / ヒドロゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、機械的刺激を受けて様々なアウトプットを示す「メカノフォア」と呼ばれる分子骨格が盛んに研究されている。しかし従来のメカノフォアは吸収・蛍光特性の変化を誘起するために共有結合の切断が必要となり、弱い分子間相互作用が重要な役割を果たす水圏機能材料に印加されるor生み出す力を評価するには不向きである。そこで本研究では、シクロファンの環状構造を積極活用した「蛍光のOn/Offスイッチを示す親水性のシクロファン型超分子メカノフォア」を創製することを目指した。このメカノフォアをNCゲルなどのヒドロゲルに導入することにより、機械的刺激によって蛍光がOn/Offスイッチする水圏機能材料を創製することを最終目標とした。 初年度では、まず水溶性を担保するために蛍光団にピリジニウム塩を導入し、その蛍光性がどのように変化するか、また、他のπ共役部位を持つ分子と水中で混合することで効率的に蛍光が消光されるかを精査した。ピリジニウム塩を持つ蛍光団の合成は合成することができたが、その蛍光特性は元々の蛍光性分子と大きく異なることが分かった。量子化学計算を行ったところ、予想されていたことではあるが、HOMO-LUMOレベルも大きく変化していることが明らかとなった。目的のメカノフォアを得るためにはさらなる分子構造探索が必須となることが分かり、水溶性の超分子メカノフォア開発に関する多くの知見を得ることができた。その一方で、第一期の公募研究の研究課題を継続して推進した結果、脂溶性の超分子メカノフォアではあるものの、ヒドロゲルへの導入に成功し、論文として纏めることができた。 残念ながら次年度は交付申請を辞退することとなってしまったが、本研究は引き続き継続する予定である。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|