2022 Fiscal Year Annual Research Report
Permeation of water molecules through subnanoporous membranes in gas and liquid phase: Evaluation and development
Publicly Offered Research
Project Area | Aquatic Functional Materials: Creation of New Materials Science for Environment-Friendly and Active Functions |
Project/Area Number |
22H04551
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
都留 稔了 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (20201642)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 膜分離 / ナノ-サブナノ多孔 / オルガノシリカ / 蒸気透過 |
Outline of Annual Research Achievements |
爆発的に人口が増加し,河川などの淡水のみならず海水から高分子膜を用いた水製造の実用化が進んでいる。今後は気相中に存在する水蒸気の回収技術についても,生活空間の調湿という観点のみならず,貴重な水資源,さらにエネルギー源として,持続可能な社会構築のための必要不可欠な新技術として開発する必要がある。本研究では,より効率的に”水をつくる”ことを最終目標として,サブナノ多孔性オルガノシリカ膜の水分子の動的挙動を希薄系から凝縮系までの広範囲において,純水系および2成分混合系での膜透過性を測定するとともに,高選択性・高透過性水分離膜の開発指針を明らかとすることを目的とする。これまでの成果は以下にまとめられる。 ・オルガノシリカを用いたサブナノ多孔膜として,架橋型アルコキシシランbis(triethoxysilyl)ethane(BTESE)を前駆体とするゾルゲル法により分離活性層を作製した。中間層として,従来法であるSiO2-ZrO2,および新規開発したコロイドBTESEによるiBTESEを用いた。分離層はネットワーク構造を有し,100-300℃での高温下でも気相(窒素:分子径0.364nm,水素:分子径0.289nm)から水蒸気(分子径0.2995nm)を選択的に回収できることを明らかとした。 ・サブナノ多孔膜は供給側/透過側を異なる相として分離可能であり,両相が気相の蒸気透過(VP),液相/気相の浸透気化(PV),液相/液相の逆浸透法(RO)で透過性評価を行うとともに,その透過モデル化を行った。 ・新規分離膜として,酸化グラフェン(GO)およびセルロースナノファイバー(CNF)の利用を開始し,水蒸気が選択的に膜透過することを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・気相中に存在する水蒸気の回収技術は,生活空間の調湿という観点のみならず,貴重な水資源としても有望である。さらには,気相中の水蒸気から潜熱回収することでエネルギー源としても利用可能であることを,着実に明らかとしつつある。 ・水熱安定性に優れるサブナノ細孔オルガノシリカ膜の開発に成功するとともに,両相が気相の蒸気透過(VP),液相/気相の浸透気化(PV),液相/液相の逆浸透法(RO)で透過性評価を行った。水蒸気特性特性も定量的評価として,サブナノ細孔高密度流体透過モデルを提案するとともに,その解析法を確立した。 ・新規分離膜材料として,酸化グラフェン(GO)およびセルロースナノファイバー(CNF)を分離層とする複合膜の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 膜選択透過性の向上:2022年度に引き続き,オルガノシリカ膜の最適化(前駆体種および調製条件など)により,高温下での選択性・透過性および膜安定性を向上させる。さらに,酸化グラフェン(GO)およびセルロースナノファイバー(CNF)の製膜条件の最適化を行うことで,新規水蒸気透過膜の選択透過性の向上を行う。 (2)高選択透過性の学理の理解:新規開発したGOおよびCNF膜の透過率(単位は,mol/(m2 s Pa))を各種条件(温度,圧力)での透過特性の評価を行う。さらに,各種分析(水蒸気吸着性など)を評価し,サブナノ細孔高密度流体透過モデルの適用性を検討する。
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Research Products
(8 results)