2023 Fiscal Year Annual Research Report
Structure analysis of Ba-Ti-O quasiperiodic monolayer by surface electron microscopy
Publicly Offered Research
Project Area | Hypermaterials: Inovation of materials scinece in hyper space |
Project/Area Number |
22H04590
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
齋藤 晃 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (50292280)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 走査電子顕微鏡 / 原子分解能観察 / 表面 / 原子層物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
照射系に収差補正子を搭載した走査透過型電子顕微鏡によりSEM像およびSTEM像の同時観察を行い、SEM像による原子分解イメージングの特性を明らかにすることを目的とした。まずPt, Ag単原子分散試料に対してADF-STEMおよびSE像の同時観察を行ったところ、ADF-STEM像で単原子を表す輝点がみられた位置にSE像でも輝点が確認され、SE像でPtおよびAgの単原子が観察されることが確認できた。ただし明瞭な元素弁別性は確認されなかった。次に単結晶SiおよびSrTiO3に対してADF-STEM像およびSE像の同時観察を行ったところ、ADF像ではSrコラムとTi-Oコラムの像強度に明瞭なコントラストが見られるのに対して、SE像では両コラムの像強度に明瞭なコントラストが見られず、やはり元素依存性が低いことが確認された。また、SE像の強度は、試料がある厚さを超えるとのそれ以上の増加しないこと、像コントラストは試料厚さによらずほぼ一定であることも判明した。これはSE像が表面の浅い領域から放出される2次電子で形成されるためと考えられる。MoS2の[0001]入射でADF-STEM像およびSE像を観察したところ、ADF-STEM像にはMo原子による六方格子が観察されるが、SE像にはMoS2の六員環が観察され、Mo原子だけでなくS原子も観察されることが示唆された。また、2つのMoS2層が[0001]軸の周りに30度回転して積層した領域では、投影構造を示すADF像では12回対称を示し、表面敏感なSE像では6回対称を示すことが確認された。FFTピークの強度比から、表面層は第2層に比べておよそ3倍程度高いコントラストを示すことが確認され、原子分解能2次電子イメージングが表面の原子分解能観察に対して極めて有効な手法であることが判明した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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