2022 Fiscal Year Annual Research Report
Reversible crystal structure-phase-transition by electric-field-control of ion-dynamics and development of ion-lattice-electron correlation functions
Publicly Offered Research
Project Area | Science on Interfacial Ion Dynamics for Solid State Ionics Devices |
Project/Area Number |
22H04619
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神吉 輝夫 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (40448014)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | イオントロニクス / 酸化物エレクトロニクス / 強相関電子系酸化物 / 多値メモリ / プロトン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ゲート電圧の侵入電場によってプロトンの拡散方向を制御し、低抵抗のVO2 ⇔ 高抵抗のHVO2の構造相転移によってOn/Offするスイッチや、及び多値メモリが可能な双機能トランジスタの動作原理を解明し、イオン-電子相関の新機能物性を開拓することを目的としている。また、常誘電体ゲート材料を用いた低消費電力ニューロモルフィックチップ素子のアナログメモリとしての利用も期待できる。さらに、H2+Air雰囲気下でのゲート電界印可による連続的なチャネル界面のケミカルポテンシャル変調は、新物質形成を探る手段であり、新たな水素化合物の探索場としても利用可能である。本年度の成果では、VO2中のプロトン濃度と可視・近赤外光の透過率の関係性を明らかにし、プロトン濃度の上昇とともに可視光の透過性が数十%上がることが確認でき、新たなクロミズム物質を発見した。また、共同研究において加速器を用いたERD測定を行った。その結果、VO2にプロトンが挿入されていることが明らかになり、膜厚方向での詳細なプロトン濃度分布が分かった。また、1格子のVO2に1つのプロトンが入るオキシ水酸化バナジウムVO(OH)が確認できた。これらの成果は、イオン-電子相関に関する新しい知見を提供し、新しい材料の開発に貢献することが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロトンの精密制御方法の進展と、酸化物中へのプロトンを利用したデバイス応用に向け期待できる実験結果を得ているとともに、当初の予定通り共同研究も着実に進めているため。
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Strategy for Future Research Activity |
プロトン挿入により、HVO2構造、及びVO2構造の可逆相変化と物性変化の相関が解明されてきており、双安定ポテンシャルを制御することで多くく変化する可視光変調や抵抗変調する新たな不揮発性色・抵抗メモリへの展開が期待できる。、昨年度得た実験手法により、プロトン挿入によって引き起こされる電子-イオン相関関係の解明を進めるとともに、実用化に向けた新規デバイス構築への礎を築く。
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Research Products
(3 results)