2022 Fiscal Year Annual Research Report
異常細胞外タンパク質分解の選択性の分子機構解析
Publicly Offered Research
Project Area | Multimode autophagy: Diverse pathways and selectivity |
Project/Area Number |
22H04634
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
板倉 英祐 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (90754218)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞外シャペロン / 細胞外異常タンパク質 / タンパク質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
ほ乳類の血液中などの細胞外環境に存在する異常タンパク質を細胞内に取込み分解へ導く選択的分解機構の分子機構の解明を主題に、細胞のもつタンパク質品質管理経路の解析を進めた。これまで、細胞外分解経路には、細胞外シャペロンが異常タンパク質を認識して、細胞内リソソームへ輸送して分解する経路が分かっていた。前公募研究の成果から、細胞外シャペロンを介した細胞外異常タンパク質の分解経路だけでなく、細胞外非依存的なタンパク質取込み分解能が判明した。この経路は細胞外シャペロンを介さずに、異常なタンパク質を細胞が直接取込みリソソーム分解することが示唆された。本年度は、細胞外シャペロン依存的な分解経路と、非依存的な経路の両方をさらに詳細を調べた。 細胞外シャペロンの1つα2マクログロブリンを介した経路を探索した結果、α2マクログロブリンは熱変性した細胞外タンパク質と結合し、細胞内リソソームへ輸送することで分解へ導くことがわかった。本成果をまとめ国際誌に発表した。 細胞外シャペロン非依存的なタンパク質分解経路を調べたところ、細胞外の低分子化合物のエンドサイトーシスは増加せず、タンパク質のみエンドサイトーシスが増加した。その分解には、細胞表面受容体が関与することが判明した。さらにその細胞表面受容体のファミリーも同様の機能を備えていることがわかった。このことは、細胞外環境のすべてのタンパク質を非選択的にエンドサイトーシス増進して分解する経路が存在することを示唆している。 またさらに、分泌タンパク質を細胞内で分解するER-phagyの研究も進め、CCPG1による小胞体内腔タンパク質分解が明らかとなり、国際誌に発表した。 これらのことから、細胞外の異常タンパク質を分解する経路が多岐にわたることがわかった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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