2023 Fiscal Year Annual Research Report
膜タンパク質の選択的リソソーム分解を介した新規品質管理機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Multimode autophagy: Diverse pathways and selectivity |
Project/Area Number |
22H04636
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 裕輝 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任研究員 (50879971)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TOLLIP / BiFC / CLEM |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの解析の結果、細胞質タンパク質TOLLIPはERに蓄積したフォールディング不全の不良膜タンパク質をそのフォールディング異常やユビキチン鎖を手がかりに認識し、リン脂質PI3P依存的な何らかの膜輸送機構を介してリソソームへと輸送していることが示唆されていた。 本年度は、この膜輸送メカニズムの詳細に迫るため、当研究科機能病態学教室との共同研究で光-電子相関顕微鏡法(CLEM)を用いて膜輸送を担う構造の観察を行った。はじめに、BiFC(Bimolecular Fluorescence Complementation)法を用いてTOLLIPが基質を認識した後のTOLLIP-基質複合体が特異的に蛍光を発するようにしたところ、この複合体はPI3Pが豊富なpuncta構造に局在した。このPI3P punctaをCLEM法で電子顕微鏡観察したところ、エンドソーム様の一層の膜で覆われた小胞であることが見出された。このpuncta内は酸性環境でなく、従ってリソソームへと到達する前の輸送中間体であることが示唆された。以上より、TOLLIPは不良膜タンパク質基質を認識したのち、PI3Pが豊富なエンドソーム様小胞へ基質とともに移行することで最終的な基質のリソソームへの移行と分解を促進することが示唆された。以上の研究成果を報告する論文を、今年度、国際学術誌にて報告した(Hayashi et al., EMBO J, 2023)。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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