2022 Fiscal Year Annual Research Report
メンブレンコンタクトを介した新規・細胞膜分解制御機構とその生理機能
Publicly Offered Research
Project Area | Multimode autophagy: Diverse pathways and selectivity |
Project/Area Number |
22H04641
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中津 史 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50360607)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エンドサイトーシス / オートファジー / 細胞膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜は、シグナリング、エネルギー産生、物質透過・分泌・輸送、骨格・形態制御など様々な生理機能を担う。これら生理機能を支えるためには、細胞膜成分の量や質は厳密に制御されなくてはならない。特に、外界からの様々なシグナルに呼応して、エンドサイトーシスにより細胞膜成分の何をどのくらい分解もしくはリサイクルするのか、その量と質の制御は細胞膜生理機能に必須の制御である。このようなエンドサイトーシスを介した細胞膜成分の分解は、広義のオートファジーとして捉えることができるが、その詳細な制御機構や生理機能については依然不明な点が多い。 本年度は、我々が着目しているエンドサイトーシス制御分子の作用機序の解明を行った。エンドサイトーシス小胞への局在化機構を調べるため、エンドサイトーシス制御分子をGFP融合タンパク質として発現させ、エンドサイトーシス誘導条件下における特異的結合タンパク質を免疫沈降産物の質量分析により解析したところ、アクチン制御分子、ユビキチン結合タンパク質、及び小胞体タンパク質などの候補分子群を同定した。現在、これら候補分子との結合能を生化学的に検証中である。また、エンドサイトーシス制御分子の種々の機能ドメイン欠失変異体を用いて局在解析を行い、エンドサイトーシス小胞局在に必要なドメインの絞り込みを行ったところ、N末端領域の機能ドメインがエンドサイトーシス小胞局在に必須であることが判明した。この機能ドメインは、このエンドサイトーシス制御分子のオルガネラ膜上への局在にも必須であることが、細胞生物学的解析から明らかになった。さらに、個体レベルでの機能解明のため、このエンドサイトーシス制御分子の遺伝子欠損個体を用いたトランスクリプトーム解析を進め、ノックアウト個体において変動の大きなパスウエイを同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画にしたがい、今年度はまず着目しているエンドサイトーシス制御分子の作用機序解明を行った。生化学的解析から、エンドサイトーシス制御分子の特異的結合タンパク質候補を同定するとともに、エンドサイトーシス小胞局在化に関与する機能ドメインを見出した。また、個体レベルでの機能に関するデータも得られたことから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の計画に沿って進める。作用機序の解明については、引き続きエンドサイトーシス構造への局在制御、およびエンドサイトーシス制御機構の解明を、生化学的解析に加え、イメージング解析により行う。また、エンドサイトーシスにより輸送される積み荷分子の同定、およびその分解・分解回避機構と細胞生理機能との関連を生化学的・細胞生物学的解析により明らかにする。
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Research Products
(5 results)