2023 Fiscal Year Annual Research Report
小腸上皮におけるミクロオートファジーの分子機構
Publicly Offered Research
Project Area | Multimode autophagy: Diverse pathways and selectivity |
Project/Area Number |
22H04645
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和田 洋 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50212329)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ミクロオートファジー / エンドソーム / リソソーム / 上皮細胞 / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
吸収上皮は、多細胞体制をとる生物の「外」と「内」を区画化し、それらの間の物質輸送と情報交換を担う組織である。私たちは発生初期胚の上皮においてリソソームがエンドソームを丸ごと「飲み込む」、ミクロオートファジーが起きることを見出してきた。さらに、乳飲期のマウス小腸でも同様のミクロオートファジーが起きていることをを見出してきた。ミクロオートファジーにおいては、リソソーム内に「飲み込まれた」エンドソームとリソソーム内腔の混合が起きる際、エンドソーム膜・リソソーム膜の両者が分解されることが必須となる。新生仔マウス小腸のex plant培養に各種の阻害剤を加えてその効果をみたところ、エンドソーム・リソソーム膜分解は、Ser残基に特異性を持つ修飾試薬によって顕著に阻害されること、ロイペプチンやアプロチニンでは阻害されないこと、を見出した。 ミクロオートファジーは、生後2ー3週の新生仔マウスでは起きるものの、離乳したマウスではもはや起きない。新生仔マウスと離乳後マウスの遺伝子発現の変化を見ることで、ミクロオートファジーに必要な分子装置を明らかにできると考え、transcriptomeの比較を行った。転写因子BlimpやMaf, Mafbなどが乳飲期マウスに特異的に発現することが確認でき、先行研究の結果を追認できた。さらに新たな幾つかの特異的遺伝子を見出した。その中にはオルガネラ内腔の酸性化に機能するV-ATPaseの活性中心サブユニット、幾つかのsolute transporter、シグナル伝達コンポーネントなど、興味深いものを見いだした。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)