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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Pexophagy during mouse early development

Publicly Offered Research

Project AreaMultimode autophagy: Diverse pathways and selectivity
Project/Area Number 22H04653
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

杉浦 歩  順天堂大学, 大学院医学研究科, 講師 (70784974)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2024-03-31
Keywordsペルオキシソーム / ペキソファジー / 初期胚発生
Outline of Annual Research Achievements

1. アダプター、レセプターの同定:オルガネラ特異的オートファジーでは基質となるオルガネラ上のレセプターにアダプターやLC3が集積し、オートファゴソームに取り込まれる。ペキソファジーでもLC3がペルオキシソームに蓄積することが知られている。LC3とペルオキシソームの共染色を1細胞期から胚盤胞の時期で行ったところ、ある時期からペルオキシソームへの強い集積が観察され、オートファゴソーム形成阻害剤であるwortmaninnにより抑制された。ペキソファジーに関してもいくつかレセプターが報告されており、今年度は既知のユビキチン関連レセプターやユビキチン自体がペルオキシソームに集積しているかを検証した。初期胚発生におけるペキソファジー制御因子等を同定するためのプロテオーム解析の条件検討を行った。
2. シグナル伝達経路の同定:マウスの初期胚発生では桑実胚から胚盤胞の時期に徐々に細胞の運命が決まり始める。免疫蛍光染色により各時期のペルオキシソームを観察したところ、胚発生が進むにつれてペルオキシソームが胚全体に不均一に分布することが観察された。各時期における細胞運命マーカーとの共染色により、細胞運命とペルオキシソームのクラスタリングおよび分解との関連を調べた。これらの結果より細胞運命とペルオキシソーム分解が関連していることが示唆された。
3. ペルオキシソームの初期胚発生における役割:ペルオキシソームにおける代謝と初期胚発生の関係を調べるために、受精直後の胚をペルオキシソーム脂肪酸ベータ酸化の律速酵素の阻害剤で処理したところ、初期胚発生の遅延が観察された。これらの結果はペルオキシソーム代謝が初期胚発生に関連していることを示唆している。初期胚発生におけるペルオキシソーム代謝物を同定するためのメタボロームの条件検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

阻害剤等の実験によりペルオキシソームの減少がペキソファジーを介して起きていることが明らかになった。また、ペルオキシソームの分解が単なる経時変化ではなく、シグナルの下流で動いていることも示唆された。詳細な分子機構の解明には至っていないが、概ね順調に進展している。今後はレセプターやペルオキシソーム代謝基質を同定し、初期胚発生におけるペルオキシソームの機能および、ペキソファジーの意義の解明を目指す。

Strategy for Future Research Activity

1. レセプター、アダプターの同定:これまでの結果より、ユビキチンや既知のユビキチン要求性ペキソファジーアダプター因子のペルオキシソームへの蓄積は確認できなかった。本年度はsiRNAによる遺伝子発現抑制実験などにより、ユビキチン非依存性のアダプター因子の関与を検証する。もし、これらの因子が関わっていない場合は、バフィロマイシン処理等によるリソソーム分解阻害下で単離したペルオキシソームや、免疫共沈降法などで単離したペルオキシソーム膜タンパク質を質量分析等で分析することにより、基質やアダプターを同定する。
2. シグナル伝達経路の同定:ATMやmTORやHIF-1などぺキソファジーとの関連が報告されているシグナル伝達分子に対して、siRNAなどによる遺伝子発現抑制実験を行い、マウス初期胚発生においてペキソファジーが抑制されるかを確認する。さらなる検討が必要となる場合は、1同様に質量分析を行い、ペキソファジー上流因子の同定を目指す。さらに、ペキソファジーと細胞分裂や細胞運命決定のタイミングとの関連を調べるために、E0.5~E3.5の期間でペルオキシソームのライブイメージングを行い、発生過程と連動したペキソファジーの時空間的な解析を行う。この結果を元に、ペキソファジーが活性化されるタイミングでの網羅的な発現解析や既知のデータベース等を探索し、制御因子の同定を試みる。
3. ペルオキシソームの初期胚発生における役割:脊椎動物初期胚発生におけるペルオキシソームの役割は未解明な部分が多く残されている。前年度までに、ペルオキシソームの脂肪酸β酸化を阻害すると発生が遅延することが観察された。今後はメタボローム解析等による脂肪酸β酸化の基質同定を行い、ペルオキシソームの初期胚発生における基本的な役割の解明を目指す。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Pexophagy during mouse early development.2022

    • Author(s)
      Ayumu Sugiura, Toshihiko Fujimori, Yasushi Okazaki
    • Organizer
      The 10th International Symposium on Autophagy
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 発生過程におけるペルオキシソーム動態2022

    • Author(s)
      杉浦 歩、藤森 俊彦、岡﨑 康司
    • Organizer
      第95回日本生化学会年会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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