2023 Fiscal Year Annual Research Report
植物初期胚発生におけるリガンド-受容体を介した胚性再獲得機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Program of totipotency: From decoding to designing |
Project/Area Number |
22H04668
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
栗原 大輔 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (90609439)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胚性再獲得 / 胚発生 / 植物 / 細胞間コミュニケーション / リガンド-受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、頂端細胞-基部細胞間の細胞間コミュニケーションに関わるリガンド-受容体ペアの同定【研究1】と胚性再獲得機構の解明【研究2】の2研究項目を実施するが、今年度は【研究1-1:頂端細胞-基部細胞間の細胞間コミュニケーションに関わるリガンドの同定】 と【研究1-2:頂端細胞-基部細胞間の細胞間コミュニケーションに関わる受容体の同定】を実施した。
【研究1-1】リガンド候補としては、前年度までに絞り込んだペプチドホルモンについて、1アミノ酸変異ペプチドを発現する形質転換体を観察したところ、胚柄細胞における分裂パターンの異常が観察された。しかし、そのペプチドホルモンについて発現組織を解析したところ、胚での観察は検出されなかった。このことは、このペプチドホルモン自体は胚で働いていないが、構造のよく似たペプチドが実際に働いていることが示唆された。その他に、胚での発現で絞り込んだ2種のペプチドホルモンについて、それぞれ単独欠損変異体を観察したところ、低頻度ではあるが胚体や胚柄で分裂パターンに異常が観察されたことより、これらのペプチドが初期胚において細胞間コミュニケーションに関わっていることが示唆された。
【研究1-2】受容体に関して、候補のペプチドホルモンが結合すると予想される受容体ファミリーと、さらに範囲を拡げた受容体ファミリーにに着目し、そのファミリーについて網羅的に変異体表現型解析を行ったところ、低頻度ながら胚柄の分裂パターンに異常を示す受容体が見つかった。受容体の冗長性も考えられるので多重変異体を作製し高頻度で観察されるか解析する必要があるが、この受容体が初期胚において細胞間コミュニケーションに関わっている可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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