2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on protein degradation via N-end rule and arginylation in embryos acquiring totipotency.
Publicly Offered Research
Project Area | Program of totipotency: From decoding to designing |
Project/Area Number |
22H04681
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
黒坂 哲 近畿大学, 先端技術総合研究所, 准教授 (30625356)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 初期胚 / 全能性 / アルギニル化 / N末端則経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、配偶子や初期胚においてアルギニル化されてN末端則経路を介して分解されるタンパク質の同定が必須である。このようにして分解されるタンパク質において最もメジャーにみられるアルギニル化は、N末端のアスパラギン酸あるいはグルタミン酸へのアルギニンの結合である。前年度にマウス卵母細胞および初期胚においてN末端のアスパラギン酸またはグルタミン酸がアルギニル化されているタンパク質を同定したが、2023年度は更なる絞り込みを実施した。また、N末端則経路においてはタンパク質がユビキチン-プロテアソーム系で分解されるので、プロテアソーム阻害剤の存在下ではアルギニル化されたタンパク質が分解されずに残るはずであると考え、プロテアソーム阻害剤の存在下と非存在下で検出されるアルギニル化タンパク質を比較した。 上記の実験から、第二減数分裂中期、2細胞期初期、2細胞期後期のそれぞれにおいてアルギニル化され、その後検出されなくなるタンパク質を同定し、これらは各ステージにおいてN末端則経路を介して分解されるタンパク質である可能性が示唆された。 また、2022年度に実施した研究において、生殖細胞特異的ATE1ノックアウトマウスの排卵卵子の全てでATE1の発現がみられ、このマウスの生殖巣においてATE1の欠失からのがれた生殖細胞のみが排卵されたことが示唆されていたが、2023年度にこのマウスの卵巣を調べた結果、卵巣内の全ての卵母細胞でATE1の発現がみられた。このことは、雌性配偶子形成においてATE1が必須であるということを強く示唆している。この結果は、母性タンパク質分解と全能性のかかわりを明らかにするという本研究の目的とは少し外れることになるが、雌性配偶子形成に関する新たな知見につながる可能性があり、今後も研究を継続する予定である。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)