2022 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチン構造が規定する分化時の段階的遺伝子発現制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Mechanisms underlying replication of non-genomic codes that mediate plasticity and robustness for cellular inheritance |
Project/Area Number |
22H04696
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前原 一満 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (90726431)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クロマチン / マルチオミクス / 単一細胞 / 細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画では、独自技術であるChIL-seqをベースとした単一細胞マルチオミクスデータの取得と、組合せ論的ホッジ分解を用いた単一細胞データの時間構造推定法を組み合わせ、分化における段階的な遺伝子発現を決定付けるクロマチン構成因子の同定を目指す。まず、単一細胞マルチオミクスデータの分化経路解析を行うための計測技術の確立を目指す。さらに、取得したマルチオミクスデータと細胞の分化経路を解析する手法の開発を通し、分化時の段階的な遺伝子発現制御に必要なクロマチン構成因子の同定を目指す。本年度は、マルチオミクス計測技術および、シングルセルオミクスデータ解析技術の確立を並行し進めており、論文投稿の準備を行っている。共同研究の空間トランスクリプトーム技術開発では、情報解析技術を提供した論文が発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
データ取得と解析技術の開発は当初の計画通りに進展している。データ解析手法の開発状況は当初計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は順調に推移しており、今後の当初計画に基づく研究開発を遂行していく。まず、段階的な遺伝子発現を再現するシミュレーションデータを作成し、候補となる分化経路を列挙するためのデータ解析法を開発する。次に、取得した同一細胞内のトランスクリプトームとエピゲノム情報の対応を解析することで、遺伝子発現の序列を規定するクロマチン構成因子を探索する。
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