2023 Fiscal Year Annual Research Report
時計転写ネットワークによる発生制御
Publicly Offered Research
Project Area | Intrinsic periodicity of cellular systems and its modulation as the driving force behind plant development |
Project/Area Number |
22H04716
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中道 範人 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (90513440)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 植物 / 概日時計 / 化合物 / 転写制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
時計周期変調化合物の処理および周期変異体の解析から、時計は花成ホルモン(FT)に依存しない花芽形成に関与する可能性を見出している。特にPRESUDO-RESPONSE REGULATOR 7 (PRR7)やPRR5の過剰発現体は、茎頂で機能するMADSbox型の花芽誘導転写因子をコードする遺伝子の発現が上昇していた。より包括的にPRR7とPRR5によるMADSbox遺伝子の制御のメカニズムの手がかりを得るため、細胞内の近接標識法によってPRR7の相互作用因子候補を探索した。得られたタンパク質の中に転写抑制活性に関わると想定されるタンパク質を見出した。この因子とPRR7の遺伝学的関係性を調べたところ、因子の変異はPRR7過剰発現体の早咲きなどの表現型をキャンセルした。またこの変異体はPRR7によるMADSbox遺伝子の発現上昇効果を弱めた。PRR7は朝方の時計関連遺伝子CIRCADIAN CLOCK-ASSOCIATED 1 (CCA1)およびそのホモログであるLATE ELONGATED HYPOCOTYL(LHY)の転写を抑制することが知られていたが、CCA1とLHYへの抑制効果はこの遺伝子の変異によって解除された。さらに網羅的解析から、PRR7の標的遺伝子の発現がこの変異体で上昇していた。 さらに時計周期延長化合物の作用機序を、遺伝子発現プロファイリングから推定する試みをしたところ、この化合物はCCA1の発現制御に関わることが判明した。CCA1の制御に関わるPRRタンパク質群のうち、PRR7タンパクのみが本化合物によっての量的に変化した。prr7変異体では、この化合物によるCCA1の発現変化がキャンセルした(Uehara et al., Plant Cell Physiol. 2023)。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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