2023 Fiscal Year Annual Research Report
亜鉛シグナルによるヒストンH3K14のアセチル化制御機構と病態生理学的意義の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
22H04804
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤澤 貴央 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (50636644)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 亜鉛 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、培養細胞が亜鉛欠乏ストレスに曝された際に、ヒストンH3の14番目のリジン残基のアセチル化(H3K14ac)が顕著に減弱することを見出していた。昨年度はその分子メカニズムとして、亜鉛欠乏ストレス状況下ではH3K14をアセチル化するヒストンアセチル基転移酵素KAT7が活性を失うことを明らかにし、また、H3K14acの減少が亜鉛トランスポーターZIP10の発現上昇に関与することを示した。本年度は、H3K14ac修飾減弱依存的なZIP10の発現上昇の生理的意義を解析した。 ZIP10は細胞膜に局在し、細胞内に亜鉛を取り込む機能を持つ。そのため、亜鉛欠乏時のZIP10の発現上昇の生理的意義は、亜鉛を細胞外から取り込むことで亜鉛恒常性を維持することにあると予想される。そこで、東北大学細胞機能分子化学研究分野にて開発された亜鉛プローブZnDA-3Hを使用し、ZIP10の発現上昇が亜鉛取り込みの上昇に寄与するかを検討した。その結果、ZIP10の発現上昇が細胞質亜鉛濃度の上昇に寄与していることが明らかとなった。すなわち、細胞は亜鉛欠乏ストレスに応答してエピジェネティックに亜鉛恒常性を維持する機構を持つことが示された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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