2022 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding the mechanisms underlying copper accumulation in the brain with Down syndrome
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
22H04822
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
石原 慶一 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (80340446)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ダウン症候群 / 生命金属 / 知的障害 / 責任遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト21番染色体が3本となり発症するダウン症 (DS) は、遺伝子関連知的障害の最も代表的な原因であるが、その分子メカニズムは不明であり治療法もない。我々は、ダウン症 (DS) のマウスモデル脳における銅の蓄積を見出しており、この銅蓄積のDS知的障害への関連性について明らかにすることで新たな治療標的の提示を目指している。そこで、本研究課題では、DSでの銅蓄積の原因遺伝子の同定と関連分子の同定を行う。特に、初期エンドソームの破綻に起因した銅代謝異常を想定している。 銅蓄積の責任遺伝子座を絞り込むことを目的として、種々の染色体改変動物を作製した。その結果、銅蓄積責任遺伝子座は、70遺伝子領域から5遺伝子領域にまで絞り込めた。また、銅蓄積の病態生理学的意義の解明を目的としてDSモデルマウスの記憶障害における銅蓄積の関与について、銅蓄積が認められるモデルと認められないマウスの比較および低銅含有食投与による改善実験によって評価したところ、銅蓄積が少なくともDSモデルマウスの記憶学習障害の一部に関与することを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
責任遺伝子の絞り込みが順調に進んでおり、また、モデルマウスを用いた行動試験も比較的スムーズに進んでいる。成果の公表は急ぎたいと考えている。また、新たに領域内連携研究も始めたことから総じて順調であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
責任遺伝子の同定を行い、病態生理学的意義の解明と遺伝子発現解析を介した治療標的分子の提示を目指す。また、領域内連携研究を積極的に進め、生命金属科学新学術領域創成の一助となりたいと考えている。
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Research Products
(8 results)