2022 Fiscal Year Annual Research Report
Cortical networks underlying rules/stories of interoception
Publicly Offered Research
Project Area | Human behavioral science for subjectification ("tojisha-ka") by interaction-based & rule-/story-based understanding of the brain & the world |
Project/Area Number |
22H05216
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
横山 ちひろ 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (90264754)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 内受容感覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト認知行動の発達や障害からの回復過程において重要である「当事者化」は、自己と世界の間にある「法則性」と「物語性」を統合することにより実現すると考えられる。本研究では、内受容感覚に「法則性」と「物語性」という二つの要素を仮定し、これらが異なる皮質ネットワークを介して繋がるという仮説を提案した。自己の身体情報に関する感覚である内受容感覚は、前部島皮質や前帯状回を含む脳皮質領域がその神経基盤として報告されており、自己意識や社会行動にも関連すると考えられている。そこで脳内ネットワークのうち、前部島皮質や前帯状回を含むsalience networkは内受容感覚の整合性形成を担い、実行機能課題中に活動が抑制され自伝的記憶と関連することで知られるdefault-mode networkは内受容感覚の自伝的エピソード形成を担うと考えた。内受容感覚の「法則性」と「物語性」はこれら独立のネットワークに支えられお互いの連結性がその統合を促進する。この仮説が支持されるならば、それぞれのネットワーク内・ネットワーク間結合性の強さやパターンの違いが個人の社会行動や自己意識にかかわる思考と関連する可能性がある。 本年度は内受容感覚の「法則性」と「物語性」の評価方法を確立するために、心拍フィードバック課題実験の構築とインタビューデータの収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内受容感覚の「法則性」と「物語性」の評価をおこなうため、それぞれについて、および従来の質問紙尺度について、43人(うち女性33人)分のデータを収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
「法則性」と「物語性」の指標の関連性、および「法則性」と「物語性」の関連(バランス)と質問紙尺度との関係について解析を進める。
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