2023 Fiscal Year Annual Research Report
天然物ライブラリーとAIを利用する新奇有機触媒分子モダリティの開拓
Publicly Offered Research
Project Area | Digitalization-driven Transformative Organic Synthesis (Digi-TOS) |
Project/Area Number |
22H05338
|
Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
塩見 慎也 徳島文理大学, 薬学部, 助教 (20892805)
|
Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
|
Keywords | 不斉有機触媒 / 機械学習 / 回帰モデル / DX触媒スクリーニング / 反応開発 / 有機合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は二官能性不斉有機触媒(BIMP)の効果的な分子記述子への変換方法の検討と機械学習を利用するDX触媒スクリーニング手法を開発した。 BIMP触媒の分子記述子への変換は反応遷移状態を考慮したDFT計算によって算出した三次元構造とmuliken電荷および双極子モーメントを用いた。触媒の構造を右手と左手、およびイミノホスホランに3分割し、各種フラグメントとして数値へ変換し、データシート上で組み合わせて触媒を表現する手法を開発した。これにより約70種類のフラグメントからBIMP触媒1万種類のデータシート化に成功した。 BIMP触媒反応のデータシートを用いて不斉マイケル付加反応についての機械学習モデルを構築した。文献から133のデータポイントを取得し、触媒と基質の数値データを特徴量、不斉反応のエナンチオ過剰率のギブス自由エネルギー差(ΔΔG)を正解データとして、エナンチオ選択性の予測を行った。機械学習アルゴリズムは線形回帰モデルとしてRidge、Lasso、ElasticNet、PLS回帰、非線形回帰モデルはRandomForestおよびSVRを検討した。データセットを93の学習データと40のテストデータにランダムに分割し、訓練したモデルについてテストデータの決定係数および平均絶対誤差を指標として各種アルゴリズムの精度を評価した。その結果、ElasticNet回帰モデルにおいて最も高い決定係数(0.85)および平均絶対誤差0.2kcal/molを達成した。 本データセットを用いてDX触媒スクリーニングを行った。その結果、19個のデータポイントで、新たに訓練した回帰モデルを用いて、訓練に含まれていない触媒を多数含んだ残り約70のデータのエナンチオ選択性を予測したところ、予測上位1位2位が最適触媒であった。 本研究に関して岡山大学および英国オックスフォード大学との共同研究を展開している。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|