2023 Fiscal Year Annual Research Report
大気・熱安定性に優れる14族2.5次元物質の創製と熱電応用への展開
Publicly Offered Research
Project Area | Science of 2.5 Dimensional Materials: Paradigm Shift of Materials Science Toward Future Social Innovation |
Project/Area Number |
22H05456
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒澤 昌志 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40715439)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | ゲルマニウム / シリコン / ナノシート / 大気安定性 / 熱安定性 / 熱電応用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度得られた主な成果を以下に示す。 (1)カルシウムシリサイド(CaSi2)薄膜の合成および熱電物性評価:スパッタリング法を用い、高抵抗Si(111)基板上にCaSi2薄膜の形成を試みた。6R-CaSi2 006, 0012, 0015, 0018に帰属されるX線回折ピークが観測された。6R-CaSi2 0012のピーク位置からc軸長を算出したところバルク(3.060 nm)に対して0.2%大きな値が得られた。これは6R-CaSi2薄膜とSi基板の間に存在する格子ミスマッチ(~4%)に由来すると考えられる。熱電物性を室温で測定したところ、パワーファクターは9.6 μV/cmK2と先行研究に比べると低い値であったが、低温領域においてフォノンドラッグ起因のゼーベック係数の増大が見られることを発見した。 (2)水素修飾ゲルマネン(GeH)薄膜の熱安定性評価:Ge(111)基板上に合成したGeH薄膜試料を用い、水素脱離する際の加熱条件と結晶構造の相関をX線回折法により調査した。超高真空中では300℃程度までの加熱であれば、当該材料特有の層状構造が破壊されないことが判明した。先行研究の熱安定性(H2/Ar雰囲気中では75℃で非晶質化)を大きく上回る、インパクトある成果である。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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