2023 Fiscal Year Annual Research Report
Novel nanostructures through 1.5-2.5 dimensional expansion
Publicly Offered Research
Project Area | Science of 2.5 Dimensional Materials: Paradigm Shift of Materials Science Toward Future Social Innovation |
Project/Area Number |
22H05458
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
北浦 良 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, グループリーダー (50394903)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 二次元ヘテロ構造 / 二次元半導体 / 機能開拓 / 物性解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新たなカテゴリーの2.5次元物質の開拓を目的とし、二次元半導体のヘテロ接合・積層構造の作製と評価および理論的解析を進めた。また、共同研究を通して領域に貢献することを目指し、第一原理計算による電子状態解明、hBNとのヘテロ積層、積層構造の作製法、光物性計測、光起電力測定などについて他班のメンバーと幅広く共同研究を展開した。以下には、得られた結果の幾つかについて記述する。例えばhBNとのヘテロ積層構造を用いた研究では、ゲート変調反射分光によって荷電励起子のリドベルグ状態を明瞭に観測することに成功した。この手法は、微小な光学応答の観測に有効であり、モワレ励起子など2.5次元物質で現れる新たな励起状態の観測に役立つことが期待される。また、同様にhBNとのヘテロ積層を用いた研究において、バレーコヒーレンスを観測し、自由な励起子とゼロ次元に閉じ込められた励起子では、コヒーレンス時間が大きく異なりうることを見出した。第一原理計算による解析では、接合・積層構造を対象にキャリア蓄積を調べたところ、その特異なナノ構造を反映して構造としては二次元であるにも関わらず「ゼロおよび一次元状にキャリア蓄積が起こる」ことが明らかになった。最後に、光起電力測定では二次元半導体を曲げることで鉛直方向に分極が発生し、それに由来してバルク光起電力が鉛直方向に生じることを明らかとした。以上に述べた以外にも様々な成果が得られた。本領域での研究活動を通して新たに構築できた共同研究ネットワークは、今後も維持しさらなる発展の基盤としていきたい。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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