2023 Fiscal Year Annual Research Report
3次元モダリティー解析法による配偶戦略の性差を生み出す分子神経基盤の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Census-based biomechanism of circuit construction and transition for adaptive brain functions |
Project/Area Number |
22H05483
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 秀明 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (00376534)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 最初期遺伝子 / 1細胞遺伝子発現解析 / プロテアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
社会神経科学分野では最初期遺伝子群は社会行動に関わる脳領域やニューロンを検索、同定する手法として利用されている。しかし最初期遺伝子を用いた解析だけでは賦活化したニューロンの機能解析に繋げることが困難であった。本研究課題の研究実績は以下の2点である (1) sc-RNAseqによって賦活化ニューロンの遺伝子発現プロファイルを作成する手法を確立した。(2) その基礎となるメダカのオスとメスの各脳部域scRNA-seqアトラスを作成し、性差を比較した。
(1) 賦活化ニューロン遺伝子発現プロファイルを作成法の確立:低温条件下で真菌由来のプロテアーゼを用いたメダカ脳の処理と、物理的攪拌により、メダカ脳を1細胞レベルまで分離し、scRNA-seqの実施に成功した。定量的RT-PCRで細胞分離ストレスによる遺伝子発現変動を確認した結果、egr-1遺伝子の発現変動は終脳および視蓋でほとんど検出されなかったが、c-fos遺伝子は終脳で約3倍、視蓋では約8倍の発現誘導が見られた。scRNA-seqの結果、ミクログリアのみでc-fos遺伝子の発現誘導が確認され、神経細胞の発現解析への影響はないと考えられた。
(2) メダカ脳scRNA-seqアトラスの作成:2023年度に工樂樹洋教授がpeaks2utrツールを用いてメダカの遺伝子モデルの改善を行った結果、遺伝子モデルへのマップ率が上昇した。改変遺伝子モデルを用いてオスとメスの終脳のscRNA-seqデータを解析したところ、新たに性特異的なクラスターおよび遺伝子群を同定できた。さらに郷康広特任教授との連携で、SNPを利用して個体ごとに解析することに成功し、感染個体の混入を示唆する結果を得た上で、性特異的な候補遺伝子群を同定することに成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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