2023 Fiscal Year Annual Research Report
動物の温度適応における回路選択・機能構築センサス
Publicly Offered Research
Project Area | Census-based biomechanism of circuit construction and transition for adaptive brain functions |
Project/Area Number |
22H05512
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
久原 篤 甲南大学, 理工学部, 教授 (00402412)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 線虫C. elegans / 光遺伝学 / トランスクリプトーム解析 / 光駆動性チャネル / 温度適応 |
Outline of Annual Research Achievements |
温度は地球上において必ず存在する環境情報であり、常に変動する温度環境下において、生物は暴露された温度環境に一定の時間をかけて適応する馴化の機構を持っている。温度受容に関わる多様なニューロンが、どのように下流の神経回路を選択して、体の低温への馴化を引き起こすのかを明らかにすることは重要である。 動物は温度を感覚ニューロンで受容し、神経回路で処理することで体の生理的変化と馴化を引き起こす。しかし、その神経基盤には未知の点が多い。2023年度は神経活動イメージングとトランスクリプトーム解析に長けているモデル動物である線虫C.elegansを使い、オリジナルの温度適応の解析系を用いて、温度適応の過程で選択・機能構築される回路と、その作動原理を解き明かす研究を進めた。 まず、温度適応異常をもつ神経系の変異体を使い、カルシウムイメージング解析等から、温度適応に関わる新規の神経回路を明らかにした。次に、新規の温度馴化変異体を遺伝学解析から単離し、次世代DNAシーケンサーを用いて迅速にその原因遺伝子を同定した。 変異体の様々なニューロン群に様々な組合せで原因遺伝子を発現させ、温度馴化異常が回復した系統と回復しなかった系統に分けてトランスクリプトーム解析を行い、線虫の1神経細胞遺伝子発現データベースに照合し新規の温度適応ニューロンの候補をリストアップした。全脳1細胞色識別系統を用いて、それらのニューロンに神経活動インディケーターや光駆動性チャネルなどの光遺伝学ツールを導入し、温度適応に伴い選択・機能構築される神経回路を同定した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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