2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of highly sensitive quantitative proteomics for cross biology
Publicly Offered Research
Project Area | New cross-scale biology |
Project/Area Number |
22H05546
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
増田 豪 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任講師 (70383940)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 1細胞 / プロテオミクス / 絶対量 / 合成ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、メゾ複雑体を構成するタンパク質群のモル比を計測するために、超高感度な絶対定量プロテオミクス技術を構築することである。構築する技術は、代表者が有する独自1細胞プロテオミクス技術を基盤とする。当該技術を確立することで、タンパク質群のモル比(ストイキオメトリー)を計測することが可能となり、細胞内分子動態の構造を観察することにつながる。また、これらの情報を取得することで分子生物学研究への展開だけでなく構造解析や蛍光イメージングによる細胞内動態解析などにも発展することが可能となる。 プロテオミクスにおいて、タンパク質の絶対量を計測するために既知量の合成ペプチドを試料に添加する方法が報告されている。本研究課題でも同様のアプローチを採用した。合成ペプチドは、測定標的となるタンパク質に由来するペプチドと同一アミノ酸配列を有するペプチドを合成する。1細胞プロテオミクスで絶対定量するにはLC-MS/MSで高感度にペプチドを検出する必要がある。そのために本年度は、検出感度および安定性が高いペプチドの選定を行った。測定標的をCOP9 signalosomeを構成する8種類のタンパク質とし、1タンパク質につき3種類のペプチドを選定した。選定するためにまず、通常のバルクのプロテオミクスを行い検出量が高いペプチドを同定した。その後、我々が以前に構築したクライテリアを元に、絶対定量に適した安定性の高いペプチドを絞り込んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
絶対定量する際に、測定標的となるペプチドの選定が最も重要であり、本年度では候補を複数同定出来たため進捗は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は選定したペプチドを用いて1細胞中のタンパク質の絶対量を計測する。感度や安定性が不足する場合、候補ペプチドから改めて選定して合成ペプチドを調製する。
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