2022 Fiscal Year Annual Research Report
局所光操作と蛍光寿命イメージングによるシナプス内メゾスケール組織化機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | New cross-scale biology |
Project/Area Number |
22H05549
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
村越 秀治 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (90608142)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | シナプス / 蛍光寿命イメージング / 光操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
Cdc42はスパイン内での光応答性CaMKII活性化により活性化される(Shibata et al. 2021)。すなわち、光応答性CaMKII活性化に応じてスパインにリクルートされるCdc42の活性化因子(70種類のGEF)の中から分子を同定すれば、それがCdc42を活性化させる変換因子である可能性がある。そこで、2光子蛍光寿命イメージング顕微鏡法(2pFLIM)を用いて各分子がスパインにリクルートされるかどうかをサブスパインの空間分解能でしかも定量的に調べることにした。具体的には、各候補分子を短い蛍光寿命(0.82ナノ秒)をもつ蛍光タンパク質BrUSLEEでタグ付けした。このプローブを、長い蛍光寿命(2.6ナノ秒)をもつEGFPと海馬神経細胞に共発現させた。そして、1000 nmの2光子励起で2pFLIMを行いながら、720 nmの2光子励起でケイジドグルタミン酸でLTPを誘起した。この方法を用いた予備的な結果として、研究代表者は候補分子の中から、LTP依存的にスパインにリクルートされる分子のイメージングに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、各候補分子を短い蛍光寿命をもつ蛍光タンパク質BrUSLEEのタグ付けを進め、EGFPと海馬神経細胞に共発現させることに成功した。また、2pFLIMで、候補分子の中から、LTP依存的にスパインにリクルートされる分子のイメージングに成功しており、研究は極めて順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
Cdc42の活性化因子GEFは75種類以上存在するが、研究代表者は最新のデータベースを利用して、Cdc42に対する特異性と海馬でのmRNA発現量の観点から、6種類のGEFに着目している。今後は上記で述べたように蛍光タンパク質BrUSLEE と2pFLIMを用いて、これら6種類の分子の局在と機能を調べる。
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Research Products
(2 results)