2022 Fiscal Year Annual Research Report
群れ形質の多様化をもたらす個体の行動特性とその神経制御メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Hierarchical Bio-Navigation Integrating Cyber-Physical Space |
Project/Area Number |
22H05650
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 良弥 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (00839409)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 群れ行動 / 群れ性質の多様性 / ショウジョウバエ / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、キイロショウジョウバエをはじめとするショウジョウバエ科昆虫を研究材料とすることで群れ形質の種間差を生み出す分子・神経機構を理解することを目指す。 今年度、キイロショウジョウバエと同属のショウジョウバエ種が示す群れ行動に着目した。ショウジョウバエ属の種は実験室下で継代飼育が可能であり、分子遺伝学的な手法を適用することで群れ行動を制御する遺伝子・神経回路の理解を進めることができると考えたためである。ショウジョウバエ属の11種を対象に行動を定量的に解析した結果、キイロショウジョウバエと比較的近縁な種間においても、群れを積極的に作る種と群れをあまり作らない種がいることが明らかとなった。 さらに、解析したショウジョウバエ属種の一部では、群れ行動に関与することが期待される神経回路を標識する系統の作出に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キイロショウジョウバエと同属のショウジョウバエ種において、集団行動を定量し、その多様性を明らかにできた。また、一部の種では遺伝子組換え技術を用いて、群れ行動を制御することが期待される神経回路を標識する系統の作出に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、遺伝子組換え技術を解析対象のショウジョウバエ種に適用することで、群れ性質を制御する遺伝子・神経回路を探索する。同時に情報学分野の領域メンバーと共同で群れの性質の種間差を生みだす個体の行動ルールを明らかにする。以上により、ショウジョウバエ種間における群れ行動の多様化を生み出すメカニズムの理解を目指す。
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