2023 Fiscal Year Annual Research Report
Machine learning-based simultaneous estimation of chemotactic and haptotactic response of Naegleria gruberi
Publicly Offered Research
Project Area | Advanced mechanics of cell behavior shapes formal algorithm of protozoan smartness awoken in giorama conditions. |
Project/Area Number |
22H05673
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上道 雅仁 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (60954287)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | 原生生物 / 走化性 / アメーバ運動 / 生物物理 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネグレリアグルベリが栄養培地中で示す速いアメーバ運動の長時間かつ高解像度の観察データについて、その重心速度と細胞の形状変化の関係を定量的に解析した。細胞の輪郭をフーリエ変換により離散化したものについて、対称性の議論から、特定のモードの組み合わせと速度との間に比例関係が予測されている。繊維芽細胞などでは最も簡単なモードの組み合わせと速度の比例が報告されているが、ネグレリアグルベリではより複雑なモードの組み合わせに比例関係が見られることがわかった。このことに前年度までの研究成果を加え、Frontiers in Cell and Developmental Biology誌に報告した。 並行して細胞集団運動の軌跡データから運動方程式を推定する深層学習系の開発をおこなった。これはネグレリアグルベリについて有効な走化性誘引物質の特定が難航したため、既に存在するキイロタマホコリカビの細胞選別過程の観察データを代替の解析対象に選んだものである。この過程では2種混合の細胞集団が、走化性と接触追随的な細胞間相互作用により選別を果たすとされており、本研究の目的である、多種の環境要因のもとでの細胞運動を解析する手法の構築にとって適切な対象である。 深層学習の精度検証から、ニューラルネットワークで実装された運動方程式を差分方程式として解くことで、その定量性が損なわれていることがわかった。そこで微分方程式として解く形を実装した。この深層学習系では、細胞選別過程を模した細胞型混合の集団運動の数値シミュレーションデータについて、教師データに現れる自己組織化を細部まで再現することができた。さらにこの深層学習系は、シミュレーションに用いた相互作用を記述する関数を概形のみならず定量的に良く再現した。以上をもって本研究では、多種の環境要因のもとでの細胞運動の規則を軌跡データから推定する手法の開発に成功したと言える。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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