2023 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスを捉えて生物圏機能を根底から理解する―革新的メタゲノム解析技術の開発―
Publicly Offered Research
Project Area | Digital biosphere: integrated biospheric science for mitigating global environment change |
Project/Area Number |
22H05714
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
西村 陽介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 特任研究員 (90718959)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Keywords | メタゲノム / ウイルス / 環境微生物 / ゲノム解析 / メタトランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物と、微生物に感染するウイルスの活動は生物圏を根底から制御しており、炭素・窒素等の物質循環を司ることで、海洋や土壌における生物圏機能に大きな影響を与えている。しかしながら、環境微生物に関する知見は圧倒的に不足しており、「ダークマター」と呼称される未培養の微生物やウイルスが多くを占める。特に、ウイルスの情報解析技術は未発達であり、環境に存在するウイルスの実態は謎に包まれている。本研究は環境におけるウイルスの活動実態を解明するために、ウイルスゲノム解析のための情報解析手法を開発する。その手法を環境横断的なメタゲノム・ビッグデータに適用することで、それぞれの環境に存在するウイルスゲノムを大規模に解読し、ウイルスの宿主や活動を解明する手がかりとなる情報を整備し、ウイルスが果たす生物圏機能の解明に貢献する。 本年度は、大規模な環境メタゲノムデータ(約100兆塩基対)の配列アセンブリから同定されたウイルスゲノム1600万の配列(うち、7万が完全長ゲノム)を対象に、遺伝子アノテーションを行った。メタゲノムの由来となる環境の情報についても整備を行うことで、ウイルスに内在する機能遺伝子は環境ごとに大きく異なることが明らかになった。 また、RNAウイルスについては、新規なRNAウイルスを同定するための解析パイプラインを新しく開発した。また、土壌等の環境試料のメタトランスクリプトームサンプルを取得し、環境中のRNAウイルスの分析を行っている。具体的な解析内容としては、環境中に存在するRNAウイルスは必須遺伝子RdRpをマーカーとして検出されるが、RdRpをコードするペプチド鎖が2つに分かれている「分割型」RdRpが知られる。本解析では分割型の網羅的な探索を行い、分割型の知られざる多様性を明らかにした。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Consensus statement from the first RdRp Summit: advancing RNA virus discovery at scale across communities2024
Author(s)
Justine Charon, Ingrida Olendraite, Marco Forgia, Li Chuin Chong, Luke S Hillary, Simon Roux, (14名省略), Yuto Chiba, (11名省略), Yosuke Nishimura, (13名省略), Uri Neri
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Journal Title
Frontiers in Virology
Volume: 4
Pages: 1371958
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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