2012 Fiscal Year Annual Research Report
イネにおける茎頂メリステムの維持に関わる因子の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
23012006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 純一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (30345186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桧原 健一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (10595713)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 植物 / 遺伝学 / 発生・分化 |
Research Abstract |
DECUSSATE(DEC)遺伝子はイネにおいて葉序の維持に必要な遺伝子として同定された。DEC遺伝子のサイトカイニン生合成への関与を調査する為に、変異体のサイトカイニンの内生量を測定した。その結果、野生型と変異体との間で中間産物量の変動は見られるものの、活性型サイトカイニンに大きな差は認められなかった。次にDECタンパクの細胞内局在を、GFPとの融合タンパクをタマネギの表皮細胞に導入することによって調査した。その結果、DEC-GFPの蛍光は核に強く認められたことから、DECタンパクは核において機能を持っていることが推察された。DEC遺伝子は機能未知のタンパクをコードしているが、グルタミンに富む領域と、動植物に保存されたモチーフを持っている。この保存されたモチーフの相同性検索を改めて行なったところ、ヒトのある腫瘍抑制因子がこのモチーフを持っていることが明らかとなった。この因子は転写に関わる因子と相互作用することが報告されていることから、DECタンパクは核に局在し、何らかの因子と共に下流遺伝子の転写を制御している可能性が示唆された。 発芽初期に極めて強いSAMの構造異常を示すdefective apical meristem(dam)変異体の原因遺伝子は、SAMやRAMの維持に関わるシロイヌナズナTSK遺伝子のイネホモログであることが明らかとなっている。DAMはパッチ状の発現パターンを示し、double target in situ hybridizationによって、G1-S期に細胞周期依存的に機能することが明らかになった。またシロイヌナズナTSK遺伝子はDNA損傷に対する応答機構に関わっていることが示されているが、イネでも同様な機能を持っていることが明らかとなった。
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[Journal Article] Role of Transposon-Derived Small RNAs in the Interplay between Genomes and Parasitic DNA in Rice2012
Author(s)
Nosaka, M., Itoh, J. -I., Nagato, Y., Ono, A., Isiwata, A., Sato, Y.
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Journal Title
PLoS Genetics
Volume: 8
Pages: e1002953
DOI
Peer Reviewed
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