2012 Fiscal Year Annual Research Report
RNAサイレンシング機構からみたメリステムの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
23012008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 雄一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60183125)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロRNA / tasiRNA / 人為的機能抑制 / RNA分解 / シロイヌナズナ / 組織特異的抑制 / 分裂組織 |
Research Abstract |
miRNAやtasiRNAの合成・作用に関与するシロイヌナズナのRNA-dependent RNA polymerase 6(RDR6),ARGONAUTE 1(AGO1),DICER-LIKE PROTEIN 4(DCL4)遺伝子が、特に茎頂分裂組織、根端分裂組織、維管束系で強く発現していた。RNAサイレンシングで鍵となるRNA-induced silencing complex(RISC)のコア因子を構成するAGO1との結合タンパク質をMASS解析し、mRNAの3'-UTR配列と結合することが推測される因子候補があがった。その遺伝子は根端分裂組織、維管束系で強い発現、茎頂においては特有の発現を示す。 異所的に人為的な人工小分子RNAによる標的遺伝子の発現抑制を誘導する系を構築した。1つは葉肉細胞特異的なCAB3プロモーター下流に人工miRNAをデザインしていれた前駆体コンストラクトをつなぐものである。導入したシロイヌナズナのメリステムでは抑制効果による表現型は期待通りあらわれず初期発生への影響はない。一方で発生段階がすすんでから葉肉組織での発現が期待通り抑制された。エクソソームという3'-5'RNA分解酵素のサブユニットRPP44a遺伝子のT-DNA挿入変異株のホモ接合体は胚性致死となるが、今回構築した系では植物体はみかけ正常に発生がすすみ、種子もつけた。2つ目の系としてtasiRNAの一つTASIc前駆体RNAを改変し,二つの標的遺伝子を抑制する配列をタンデムに導入したものである。コンストラクトをシロイヌナズナに導入したところ、狙い通りにその2つの遺伝子発現の低下が確認され、機能破壊が行えることが明らかとなった。複数の冗長遺伝子の機能低減などを行う上で非常に利用価値のある系となった。 核から細胞質へと特異的にRNAを輸送する際に関わるTHO/TREX因子について解析したところ、特定のmiRNAがTHO/TREX因子に依存することが観察された。
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Research Products
(11 results)