2012 Fiscal Year Annual Research Report
植物の発生過程における細胞周期G2/M期制御
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
23012017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 正樹 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10242851)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞周期 / 細胞分裂 / 転写制御 / シロイヌナズナ / 植物 / Myb転写因子 / ユビキチンリガーゼ / サイクリン |
Research Abstract |
シロイヌナズナのRIR2R3-Mybには転写活性化因子として働くMyb(Activator Myb)と、転写抑制因子として働くMyb(Repressor Myb)がある。これらのMybはMSAエレメントと呼ばれる共通のシスエレメントを通じてG2/M期特異的遺伝子の発現を制御している。今年度の研究により、MSAエレメントは、周期依存的なプロモーターの活性化だけではなく、増殖を停止した細胞においては転写を積極的に抑制するrepressor elementとしての働きを持つことを示した。35Sプロモーターの下流にMSAエレメントを導入すると、発生が進み細胞増殖を停止した器官ではプロモーター活性を失うこと、そして、このようなMSAエレメントの効果はRepressor Mybの変異体では見られないことがわかった。また、Represso Mybの変異体では、G2/M期遺伝子の発生の進行に伴うダウンレギュレーションが起きず、細胞増殖を停止した器官においても高い発現が見られた。また、ChIP-qPCR法により、Repressor MybがG21M期遺伝子群のプロモーターにin vivoにおいて結合していることを示した。 APCユビキチンリガーゼの植物特異的な阻害タンパク質として、GIG1とそのパラログUVI4を同定している。これら遺伝子の二重変異体が致死であることから、部分的な機能重複があると考えられるが、それぞれの単独変異体は異なった異常を示すことがわかっている。昨年度から今年度にかけて行った遺伝学的な解析から、このようなGIG1とUVI4の機能の違いは、それぞれが異なったAPC/C活性化因子を阻害することに起因しており、それにより異なるM期サイクリンを基質とするAPC/C活性の制御に関わっていることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
最終年度
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度
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