2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞イメージングによるメリステム統御システムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
23012027
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松永 幸大 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (40323448)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞分裂 / イメージング / 染色体 / 動原体 / オーロラキナーゼ |
Research Abstract |
植物メリステムの統御メカニズムを明らかにするために、分裂期特異的キナーゼであるオーロラキナーゼAtAUR3に注目して研究を進め、同時に細胞分裂イメージング手法を開発した。AtAUR3のノックダウン個体は根の伸長や葉の展開が抑制された。染色体や動原体可視化ラインを用いて、核相と染色体数を解析し、ノックダウン個体では核内倍加が昂進することを証明した。さらに、染色体動態をライブセルイメージングすることで、AtAUR3がノックダウンされると、スピンドルチェックポイントの活性が上昇しないことがわかり、AtAUR3の微小管接着への関与を証明できた。メリステムの伸長領域への移行をイメージング解析するために、EdUを用いたDNA複製イメージングを開発した。この手法により、DNA複製開始のタイミング測定の他に、メリステムや伸長領域における細胞周期長の測定も可能になった。本研究により、時間の概念を導入したメリステム統御メカニズムの解明に貢献することができた。 (1)細胞分裂イメージングによるメリステム解析 本領域研究で構築したシロイヌナズナの、核及び染色体動態解析ラインや動原体動態解析ラインなどの蛍光タンパク質イメージングラインと生体染色剤を組み合わせながら、細胞分裂のパラメーターを定量解析した。 (2)分裂期特異的キナーゼの基質および相互作用因子の同定 分裂期特異的キナーゼの基質や相互作用因子の同定を進めた。基質のリン酸化同定には、質量分析器を用いて実施する他、点変異法によるリン酸化アミノ酸置換も行い検討した。その結果、微小管接着の制御機構にAtAUR3によるリン酸化が関与していることが示唆された。
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Research Products
(15 results)